日本大百科全書(ニッポニカ) 「円通寺(青森県)」の意味・わかりやすい解説
円通寺(青森県)
えんつうじ
青森県むつ市の恐山(おそれざん)にある寺。吉祥山と号し、釜伏菩提寺(かまふせぼだいじ)とも称するが、普通には「恐山」として知られる。曹洞(そうとう)宗に属する。860年(貞観2)慈覚(じかく)大師が自刻の地蔵尊(じぞうそん)を祀(まつ)って、荒涼たる硫黄(いおう)の山を鎮め開いたと伝えられるが、寺は江戸時代の1610年(慶長15)南部藩主の聖山弘公居士(こじ)(南部信直)の開基、宏智聚覚(こうちじゅがく)の開山。死霊がこの山へ集まるとされ、7月18日から1週間、地蔵講がもたれ、近郷からいたこ(巫女(ふじょ))が集まって死者の口寄せを行う。
[里道徳雄]
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