(読み)むらじ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

古代の(かばね)の一つ。語源については「群主(ムレアルジ)」説、首長を意味する朝鮮語説などがある。連姓氏族は570余を数え、多く天孫、天神の後裔(こうえい)と称する。部民(べみん)制が発達してくる5世紀後半ごろより大和(やまと)朝廷に仕える有力な伴造(とものみやつこ)に与えられた。連姓氏族は鏡作連(かがみつくりのむらじ)、舂米連(つきねのむらじ)、犬養連(いぬかいのむらじ)のように、世襲する職業名を氏(うじ)の名に負い、それぞれ鏡作部、舂米部、犬養部などの部民を率いて朝廷の職務を分担した。連姓の有力氏族の大伴連(おおとものむらじ)、物部連(もののべのむらじ)の族長は大連(おおむらじ)に任命され、大臣(おおおみ)と並んで大和朝廷の最高責任者となった。684年(天武天皇13)の八色(やくさ)の姓(かばね)制定に際し、連姓の有力氏は第二、三位の朝臣(あそん)、宿禰(すくね)を賜姓され、その後長く特権的な貴族階級を構成した。[前之園亮一]
『太田亮著『全訂日本上代社会組織の研究』(1955・邦光書房) ▽阿部武彦著『氏姓』(1966・至文堂) ▽溝口睦子著『日本古代氏族系譜の成立』(1982・学習院)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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