てんやわんや(読み)テンヤワンヤ

デジタル大辞泉 「てんやわんや」の意味・読み・例文・類語

てんや‐わんや

[名・形動]大勢の人が秩序なく動き回り、ごった返すこと。また、そのさま。「宴会準備台所てんやわんやだ」
[補説]手に手にの意の「てんでん」と、関西方言でむちゃくちゃの意の「わや」とが結合してできた語という。獅子文六新聞小説てんやわんや」で広く一般に使われるようになったもの。
[類語]騒ぎ喧噪狂騒躁狂大騒ぎ馬鹿騒ぎ空騒ぎどんちゃん騒ぎ乱痴気騒ぎお祭り騒ぎちゃかちゃかあたふたやっさもっさ目まぐるしい忙しいせわしいせわしない気ぜわしい慌ただしいきりきり舞い東奔西走てんてこ舞い多忙繁忙繁多繁劇多事多端多用繁用席の暖まるいとまもない猫の手も借りたいそそくさせかせか性急拙速多端忙殺怱忙そうぼう倥偬こうそう怱怱そうそう大忙し取り紛れる手が塞がる目が回る応接にいとまがないあくせくこせこせばたばたせっかち気早気早い大わらわ貧乏暇無し甲斐甲斐かいがいしいそわそわ右往左往慌てふためく動き回るちょこまかうそうそ倉卒押せ押せやいのやいの

てんやわんや[書名]

獅子文六小説。昭和23年(1948)から翌年にかけ、「毎日新聞紙上で発表された。四国の田舎町に疎開した男が、個性的な人物たちと出会うさまを描く。昭和25年(1950)、渋谷実監督により映画化

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精選版 日本国語大辞典 「てんやわんや」の意味・読み・例文・類語

てんや‐わんや

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 各自が勝手にの意の「てんでん」と、むちゃくちゃの意の「わや」または「わやく」が結合してできたもの ) 各自が勝手にふるまって騒ぎたてること。大勢が先を争って混乱すること。また、そのさま。〔俚言集覧(1797頃)〕
    1. [初出の実例]「何処からもてんやわんやな事はいわせますまい」(出典:黄表紙・稗史億説年代記(1802))

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デジタル大辞泉プラス 「てんやわんや」の解説

てんやわんや

1950年公開の日本映画。監督:渋谷実、原作:獅子文六、脚本:斎藤良輔、荒田正男。出演佐野周二、淡島千景ほか。第1回ブルーリボン賞主演女優賞(淡島千景)受賞

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