デジタル大辞泉
「十分」の意味・読み・例文・類語
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じゅう‐ぶん ジフ‥【十分・充ジュウ分】
[1] 〘名〙
① (十分) あるものを一〇にわけること。また、そのもの。
※観智院本三宝絵(984)上「太子一と度ひ二た度ひ汲に海の水十分か八分失ぬ」
※虎明本狂言・文蔵(室町末‐近世初)「三千余騎と三百よきとは、十分が一分なれども」 〔
周礼‐冬官・
鳧氏〕
② (形動)
気持や気分が満ちたりて何ひとつ不足のないこと。
物事が充実し、完全であること。また、そのさま。
※
曾我物語(南北朝頃)四「身を軽くして、名を重くすれば十ぶんに死ぬべき害をのがるるとは」
※
日葡辞書(1603‐04)「Iǔbunno
(ジュウブンノ) ダウリヂャ」
③ (形動) いっぱいであること。たっぷりとあること。また、そのさま。
※菅家後集(903頃)詠楽天北窓三友詩「不レ須一曲煩用レ手、何必十分便開レ眉」
※和漢朗詠(1018頃)上「十分
(しふぶん)を引いてその彩
(いろ)を蕩
(とらか)せば、秋の雪の
洛川を廻るかと疑ふ〈
紀長谷雄〉」 〔
白居易‐和
春深二十首詩・其一四〕
[2] 〘副〙 満足だと感じるほどに。思うままに。
※交易問答(1869)〈
加藤弘之〉下「先づ
西洋人には十分
(ジフブン)太い
目論見(もくろみ)がある者と思て居なければならんでござる」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
普及版 字通
「十分」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報