惨憺(読み)サンタン

デジタル大辞泉 「惨憺」の意味・読み・例文・類語

さん‐たん【惨×憺/惨×澹】

[名・形動]いたましいこと。なげかわしいこと。また、そのさま。
「一朝爆発した其跡は実に―を極めますナ」〈魯庵・社会百面相〉
「形容するのが―な位に」〈葉山・海に生くる人々〉
[ト・タル][文][形動タリ]
1 いたましくて見るに忍びないさま。見るも無残なさま。「―たる事故現場」「結果は―たるものであった」
2 心をくだき思い悩むさま。「―たる推敲すいこうの跡」「苦心―」
3 薄暗くて気味が悪いさま。
「余を…この―たる墓所に残して」〈透谷・楚囚之詩〉
[類語]惨烈・惨め・悲惨・凄惨・暗澹・残酷・残虐・残忍・苛酷・酷・暴虐・陰惨・無残・酷ひどい・惨むごい・惨たらしい・痛ましい・痛痛しい・見るに忍びない・目も当てられない・血なまぐさい・酸鼻・罪・冷酷・冷血・酷薄・暴戻ぼうれい・凄愴せいそう・酷烈・戦慄・惨劇・猟奇・猟奇的・嗜虐しぎゃく・嗜虐しぎゃく的・すさまじい・グロテスク・阿鼻叫喚・目を背ける・野暮ったい・野暮・無粋・無骨・無風流・無作法・無造作・泥臭い・むくつけし・プリミティブ・かっこ悪い・ださい・不細工・ぎこちない・田舎臭い・不格好・無様・不体裁・醜態・醜悪・醜い・見苦しい・みっともない・はしたない・埃ほこりっぽい・汚い・むさくるしい・汚らしい・小汚い・薄汚い・汚らわしい・ばっちい・むさい・泥まみれ・不潔・不浄・不衛生・不純・尾籠・みすぼらしい・ぼろい・ぼろぼろ・おんぼろ・よれよれ・ぽんこつ・老朽化・汚穢おわい・汚れ物・汚濁・けがれ・よごれ・汚点・汚染・くすむ・薄汚れる・汚れる・煤すすける・垢あかじみる・まみれる・油じみる・汗じみる・老醜・醜・ばばっちい・しどけない・目障り・爺じじむさい・不器量・弊衣破帽・だらしない・醜怪・浅ましい・見辛い・見るに見兼ねる・地味・冴さえない・見るに堪えない・貧相・貧乏臭い・貧乏たらしい・うらぶれる・貧弱・しがない・忌まわしい・馬鹿正直・しょぼい・しょぼくれる・興醒きょうざめ・興醒きょうざめる・味気ない・俗っぽい・素人臭い・うざい・時代遅れ・流行遅れ・陳腐・殺伐・稚拙・無味乾燥・鈍臭い・低俗・俗悪・ちんけ・かったるい・芋・きもい・悪趣味・田舎侍・山猿・卑俗・世間知らず・アナクロ・アナクロニズム

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精選版 日本国語大辞典 「惨憺」の意味・読み・例文・類語

さん‐たん【惨憺・惨澹】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動タリ )
  2. ① なげかわしく悲しいこと。また、そのさま。いたましくあわれなこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「春の明媚、秋の惨憺、帰雲抹靄、早晩の変」(出典:江戸繁昌記(1832‐36)初)
    2. 「此惨憺たる殺戮を」(出典:日本開化小史(1877‐82)〈田口卯吉〉五)
    3. [その他の文献]〔杜甫‐送従弟亜赴河西判官詩〕
  3. ② さまざまに心を悩ますこと。また、そのさま。心をくだいて思慮するさま。「苦心惨憺」
    1. [初出の実例]「裁レ賦既非二玄虚筆一、才短惨憺苦二冥捜一」(出典:六如庵詩鈔‐二編(1797)三・寄題波響楼)
    2. [その他の文献]〔杜甫‐丹青引贈曹将軍覇詩〕
  4. ③ あたりがうす暗くなって、気味が悪く恐ろしい感じのするさま。
    1. [初出の実例]「詩人五六輩臨二水檻一而吟詠、峡雲惨憺想二像巴州一」(出典:明衡往来(11C中か)中末)
    2. [その他の文献]〔白居易‐渭邨退居寄礼部崔侍郎翰林銭舎人詩〕

惨憺の補助注記

「海に生くる人々〈葉山嘉樹〉二六」の「形容するのが惨憺な位に醜い女であった」のように「ナリ活用」と見られる例もある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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