鬱・欝(読み)うつ

精選版 日本国語大辞典 「鬱・欝」の意味・読み・例文・類語

うつ【鬱・欝】

〘名〙
① (形動タリ) 草木の茂っていること。また、そのさま。転じて、物事の盛んなこと。また、そのさま。
※俳諧・猿蓑(1691)六・題芭蕉翁国分山幻住菴記之後〈向井震軒〉「琶湖南兮国分嶺 古松鬱兮緑陰清」
馬上の友(1903)〈国木田独歩〉「この池は山の麓にあって、周囲は老樹鬱(ウツ)として繁り」
② 気がふさぐこと。また、はればれしない気持
※玉葉‐治承三年(1179)七月二六日「疑藤氏家門、併為公家之沙汰条、氏之神豈無其鬱哉」
※談義本・根無草(1763‐69)後「鬱(ウツ)を散じ憂(うれひ)を忘れ」 〔呂氏春秋‐仲夏紀・侈楽
③ 「うつびょう(鬱病)」の略。⇔
新西洋事情(1975)〈深田祐介〉泣いてパリ馬謖を斬る「あれがウツ状態に変ると、まるで会社になんかでてこなくなる」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android