所・処(読み)と

大辞林 第三版の解説

と【所・処】

ところ。「隈所くまと」など複合した形でみられる。「ふしど(臥所)」「ねど(寝所)」のように「ど」ともなる。

ところ【所・処】

空間的な位置・場所。
ある地点。また、そのあたり。 「遠い-から来た」 「町を出た-に橋がある」 「時と-を考える」 「窓の-に立つ」
ある地域。地方。 「 -変われば品変わる」
住んでいる場所。住所。居所。 「 -番地」 「書類に-と名前を書き込む」 「 -払い」
家庭・会社・地域など、所属している社会。 「兄の-は五人家族だ」 「あなたの-では何人社員がいますか」 「私の-ではまだそんな風習が残っている」
ある箇所。部分。 「口の上の-に吹き出物ができる」
その者が所有している領地。 「 -には地頭強して、領家は弱く/太平記 1
都から離れたいなか。在所。 「かの人々を待ちて-の名所をも尋ねばや/謡曲・求塚」
「蔵人くろうど所」「武者所」の略。
抽象的な事柄についての位置や場面など。
ふさわしい部署・地位。 「 -を得た人事配置」
時間の流れの中のある部分を漠然とさす。場面。段階。 「今の-は心配がない」 「今日の-はこの程度にしておきます」 「すんでの-で助かる」
連体修飾語を受けて用いる。
ちょうど何かをしようとする、あるいは、何かをしたばかりの場面・状況であることを表す。ちょうどその時。ほかならぬその時点。 「出かけようとする-に来客があった」 「もうすぐ式が始まる-だ」 「今し方外出した-だ」
特定の状況における事態を表す。場合。 「彼女が一人で歩いている-を見たことがある」 「普通の人間なら当然おこり出す-だ」
抽象的な箇所を表す。点。部分。 「彼には人をひきつける-がある」 「小説のおもしろい-だけ話す」
そこに示されている内容のことであることを表す。…すること。…であること。 「自分の信ずる-を述べる」 「聞く-によると」
数量を表す語に「が」を介して付いて、そのぐらいの程度であることを表す。くらい。 「千円が-損をした」
(形式名詞)
〔漢文の「為 A 所 B 」を「 A の B するところとなる」と訓読したことから〕 状態。成り行き。 「人の知る-となった」
〔漢文訓読で連体修飾の「所」を直訳したことから生じた用法。近代では西洋語の関係代名詞の翻訳にも用いられるようになった〕 用言に付き、「…ところの」の形で、連体修飾語をつくる。 「彼のめざす-の理想」 「私が愛する-の家族」
(「どころ」の形で)
動詞の連用形の下に付いて、それをするのにふさわしい部分・場所を表す。 「見-」 「つかみ-がない」
名詞の下に付いて、それがたくさんとれるところを表す。 「米-」 「茶-」
名詞・形容動詞の語幹の下に付いて、それに該当する人たちの意を表す。 「きれい-」 「社の幹部-が集まった」
名詞の下に付いて、それを扱う場所・役所を表す。 「台盤-」 「御息みやすん-」 「大歌-」 「蔵人くろうど-」 → ところがところでところにところへところを

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

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