朝(漢字)

普及版 字通 「朝(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 12画

(旧字)
12画

[字音] チョウ(テウ)
[字訓] あさ・あした・まつりごと

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 会意
艸(そう)+日+(月)。艸は上下に分書、その艸間に日があらわれ、右になお月影の残るさまで、早朝の意。〔説文〕に字を(かん)部七上に収め、「旦なり。(旗)に從ひ、舟(しう)聲」とするのは、篆文字形によって説くもので、字の初形でない。金文には右に水に従う形が多く、潮の干満、すなわち潮汐(ちようせき)による字形があり、その水の形が、のち舟と誤られたものであろう。左もの形ではなく、は旗竿に旗印吹き流しをそえた形で、とは関係がない。殷には朝日の礼があり、そのとき重要な政務を決したので、朝政といい、そのところを朝廷という。朝は朝夕の意のほかに、政務に関する語として用いる。(暮)の初文である(ぼ)も、上下の艸間に日の沈む形である。

[訓義]
1. あさ、あした、よあけ。
2. あさのまつりごと、まつりごと。
3. 朝廷、朝政に参加する、朝廷を問う、天子に謁見する、めす、拝する。
4. 治朝の期間、王朝
5. 字はまた(ちよう)・晁に作る。

[古辞書の訓]
名義抄 トモガラ・アツマル・ミカド・ミヤコ・ツカウマツル・トキ・アシタ・ツカフ・ナル・トモ・ツトメテ/早 アサマツリゴト/ ヒネモスニ

[声系]
〔説文〕に声としてを収めるが、声が異なる。また(潮)字を十一上に作り、「水、宗するなり」というが、の初文である。

[熟語]
朝靄・朝衣・朝位・朝威・朝意・朝隠・朝雨・朝烏・朝雲・朝映・朝栄朝謁・朝宴・朝煙・朝恩朝霞・朝家朝華・朝賀朝衙朝駕・朝・朝開・朝会・朝寒・朝気・朝暉・朝起朝飢・朝規・朝貴・朝儀朝曦・朝議・朝宮・朝享・朝鏡・朝・朝旭・朝菌朝覲・朝槿・朝吟・朝敬・朝鶏・朝闕・朝見・朝眷・朝権・朝憲・朝譴・朝行・朝貢・朝綱・朝光・朝昏・朝朔・朝三・朝衫・朝山・朝旨・朝使・朝寺・朝次・朝事・朝滋・朝・朝日・朝従・朝序・朝・朝升・朝妝・朝章・朝餉・朝鐘・朝臣・朝晨・朝紳・朝酔朝生・朝成・朝声・朝政・朝晴・朝・朝霽・朝夕・朝籍・朝雪・朝膳・朝宗・朝爽・朝霜・朝・朝帯・朝代・朝旦・朝廚・朝聴・朝朝・朝廷・朝・朝天・朝典・朝・朝登・朝堂・朝暾・朝拝・朝発・朝班朝飯朝晩・朝風・朝服・朝氛・朝聘・朝柄・朝・朝餔・朝暮・朝・朝梵・朝・朝満・朝眠・朝霧・朝命・朝明・朝沐・朝野・朝飫・朝・朝陽・朝来・朝嵐・朝礼・朝嶺・朝列・朝露
[下接語]
晏朝・異朝・一朝・王朝・花朝・会朝・外朝・帰朝・熙朝・詰朝・挙朝・皇朝・国朝・今朝・歳朝・在朝・参朝・市朝・私朝・終朝・晨朝・崇朝・清朝・聖朝・先朝・早朝・退朝・旦朝・治朝・天朝・登朝・内朝・入朝・廃朝・本朝・明朝・翌朝・来朝・六朝・両朝・良朝・臨朝・歴朝・列朝

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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