もう(読み)モウ

デジタル大辞泉 「もう」の意味・読み・例文・類語

もう

[副]
1 現に、ある事態に立ち至っているさま。また、ある動作が終わっているさま。もはや。既に。「もう手遅れだ」「もう子供ではない」「今泣いた烏がもう笑った」
2 あとわずかの時間で、ある事態になるさま。まもなく。やがて。じきに。「もう終わりますから、しばらくお待ちください」「もう来るだろう」
3 現にある事物・状態などに、同じものを付け加える気持ちを表す語。さらに。いま。「もうちょっとで車にひかれるところだった」「もう片方の靴下が見つからない」
4 (あとに打消しの語などを伴って)同じ事をこれ以上繰り返したくないという気持ちを強調する語。二度とは。「もうしませんから許してください」「戦争はもうごめんだ」
5 自分の判断・感情などを強める気持ちを表す語。感動詞的にも用いる。まさに。なんとも。「これはもう疑う余地のない事実だ」「嫌になっちゃうなあ、もう」
[類語](1)早早はやばや・早早そうそう・早め・尚早・最早もはや・早はや・早くも・今や・既すでに・とっくに・とうに・とうの昔・とっくの昔・つとに・先刻・後悔先に立たず・この期ごに及んで・手遅れ・後の祭り・生まれた後の早め薬・証文の出し後れ・争い果ててのちぎり木・喧嘩けんか過ぎての棒千切り・十日の菊・六日の菖蒲あやめ・会えに合わぬ花・夏炉冬扇・寒に帷子かたびら土用に布子ぬのこ・今さら・覆水盆に返らず/(2)直じき・間もなく・程なく・そろそろ・今にも・すぐ・直ちに・早速・すぐに・すぐさま・即・直接・今に・そのうち・やがて・いつか・いずれ・追い追い・追って・追っ付け・早晩・来きたる・日ならずして・遅かれ早かれ・近日・近近ちかぢか・近近きんきん・後日・他日・不日・又の日・近く・遠からず・上げず・ぼちぼち・今に・行く行く・目前・秒読み・カウントダウン・追っ掛け・時間の問題・ややあって・今日明日・すかさず・間を置く・時を移さず・この先・日ならず/(3)今・あと・更に・なお・まだ・もっと・より・なおさら・ますます・一層・一段と・余計・弥いやが上に・いよいよ・も少し・もう少し・ずっと・今一つ・もう一つ・いまいち・今少し・もそっと・ぐっと・ぐんと

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精選版 日本国語大辞典 「もう」の意味・読み・例文・類語

もう

  1. 〘 副詞 〙
  2. ① 時間的に経過して、すでにその状態になるさまを表わす語。もはや。も。
    1. [初出の実例]「一度誤て改めうとすれどもまうかなわぬぞ」(出典:史記抄(1477)二〇)
  3. ② 限定した数量を示す語を伴って、ある状況をさらにそれだけ続けよう、または、ある数量にさらにそれだけ加えようとする気持を表わす語。も。
    1. [初出の実例]「最う一里翌を歩行ん夏の月〈一茶〉」(出典:俳諧・霞の碑(1790))
  4. ③ 間違いなくその状態であることを強めていう語。
    1. [初出の実例]「こりゃ最(モ)うほんまの事でござります」(出典:滑稽本・浮世床(1813‐23)初)
  5. ④ ( あとに打消の語などを伴って ) 同じ事をこれ以上繰り返したくないという気持を強調する語。二度とは。「こんな事はもう嫌だ」
    1. [初出の実例]「モウいひなんすナ」(出典:洒落本・郭中奇譚(1769)弄花巵言)

もうの補助注記

( 1 )副詞「も」と同語源の語であるが、その成立の前後は不明。
( 2 )「ロドリゲス日本大文典」には「mǒ(マウ) ハヤ」の形が見られる。同義の「ま」「まあ」が転じて「も」「もう」となったものか。

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