最早（読み）モハヤ

デジタル大辞泉

も‐はや【^▽最早】

［副］
１ ある事態が実現しようとしているさま。早くも。まさに。「最早今年も暮れようとしている」
２ ある事態が変えられないところまで進んでいるさま。今となっては。もう。「最早如何ともしがたい」「最早これまで」
[類語]（1）畢竟ひっきょう・結局・矢張り・所詮しょせん・どの道・何れにしても・結句・遂ついに・とどの詰まり・詰まるところ・帰するところ・詮せんずるところ・要するに・いずれ・どうせ・つまり・とうとう・いよいよ・挙げ句・挙げ句の果て・差し詰め・究竟きゅうきょう・果ては・何と言っても・どっち道・とにかく・何しろ・何せ・何分なにぶん・何分にも・なんにせよ・ともかく・ともかくも・ともあれ・とまれ・とにもかくにも・それはともあれ・遅かれ早かれ・善かれ悪しかれ／（2）早早はやばや・早早そうそう・早め・尚早・もう・早はや・早くも・今や・既すでに・とっくに・とうに・とうの昔・とっくの昔・つとに・先刻

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

いと【最】 早(はや)

(「はや」は形容詞「はやし」の語幹)

① たいそう早く。もう。

※続古今（1265）秋上・二九〇「吹きそめていくかもあらぬ秋風にいとはや袖の露けかるらむ〈藤原実雄〉」

② 今となっては。もはや。

※浮世草子・風流曲三味線（1706）六「最早(イトハヤ)こなたは頼まぬ。お帰りなされて下され」

も‐はや【最早】

〘副〙

① 現時点において、継続してきた事柄に区切りをつけたり、すでにある状態になっていることを認めたりする気持を表わす語。現在に至っては。もう。すでに。「もはやこれまで」

※謡曲・葵上（1435頃）「葵の上のおん物の怪、もはやよくござあらうずると存じたれば」

② ある事態が実現しようとしているさま。はやくも。まさに。「もはや日も暮れようとしている」

出典　精選版 日本国語大辞典