精選版 日本国語大辞典「ずっと」の解説
ずっ‐と
〘副〙
① 物事をためらわないで、または一層おしすすめて行なうさまを表わす語。また、その事態が、ある範囲のすべてに及ぶさまを表わす語。ずうっと。
※史料編纂所本人天眼目抄(1471‐73)六「あらへることをずっと尽して、三際隔らず、表裏も無く、終劫始劫間断ないが正然灯だぞ」
※浄瑠璃・凱陣八島(1685頃)四「ふすまの下より手を出し、たぶたぶと引うけ、をしうつぶいてずっとほし」
② 性質・距離・時間などについて、これとあれとの間に、大きな隔たりや差があるさま、はなはだしい開きがあるさまを表わす語。ずうっと。
※史記抄(1477)九「すっとよくなるまではなくとも、甘泉に会せよそ云ぞ」
※詞葉新雅(1792)「ズットアトマデ のちのちまで」
※吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉二「ずっと新しい者を選んで金色夜叉にしました」
③ ある状態が長い間続くさまを表わす語。始めから終わりまで。その間じゅう。ずうっと。
※土井本周易抄(1477)二「九五までずっと従うたぞ」
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