山口[市](読み)やまぐち

百科事典マイペディア 「山口[市]」の意味・わかりやすい解説

山口[市]【やまぐち】

山口県中部の市。1929年市制。県庁所在地。県政,教育,文化の中心地。椹野(ふしの)川の流域を占め,南は周防灘(すおうなだ)に面する。中心市街は山口盆地にあり,14世紀に大内氏城下町として発達。京都を模した市街は〈西の都〉といわれ,海外貿易で繁栄。15世紀末には雪舟,宗祇など京都から文人が来訪,1550年ザビエルが布教,大内文化が栄えたが,のち陶(すえ)氏,毛利氏の支配下で衰微。盆地周辺と椹野川河口付近は農業が盛んで,山地林産物が多い。1993年地方拠点都市の指定を受け,先端技術産業が集まる山口テクノパークや物流団地の建設が進められている。大内塗,山口萩焼を特産。山口大学,常栄寺庭園(史跡・名勝)など大内文化の遺跡,明治維新の史跡,瑠璃光寺の五重塔,ザビエル記念聖堂などがある。山口線,山陽本線,新幹線,宇部線,中国自動車道が通じ,山陽自動車道が分岐する。湯田温泉がある。2005年10月佐波郡徳地町,吉敷郡秋穂町,小郡町,阿知須町を,2010年1月阿武郡阿東町を編入。1023.23km2。19万6628人(2010)。
→関連項目山口[県]山口大学

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