普及版 字通 「主(漢字)」の読み・字形・画数・意味
主
常用漢字 5画
(旧字)
5画
[字訓] ひ・あるじ・おもに
[説文解字]
[金文]
[字形] 象形
火主の形。金文は(しゆ)(火主の形)に作り、のち鐙(あぶらざら)の形をそえてとなった。〔説文〕五上に「鐙(とう)中の火なり。王に從ひ、象形。に從ふ。は亦聲なり」とするが、その全体を象形とみてよい。中山王墓出土の十五連盞燭台は、神仙や霊獣を盞盤(さんばん)の間に配し、聖火の観念を示している。火は神聖なものとされ、中に火を操る者は(そう)。長老を意味するの初文である。火は主人・家長・長老の扱うもので、その人をもという。(しゅ)はの繁文。建物においては、これを主持するものを(柱)という。
[訓義]
1. ひ、炎の部分、火主、あかし。
2. 火をもつ人、あるじ、きみ、一家の長。
3. 神霊のやどるところ、神主、木主。
4. つかさ、おさ。
5. まもる、やどる。
6. おもに、かなめのものとして。
7. 婦人の尊称、公主。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 ツカサドル・アルジ・ヌシ・セム・マホル・ウソフク/人 アルジ 〔字鏡集〕 キミ・ヌシ・カミ・マホル・ウソフク・ツカサドル・アヅカル・アルジ・タモツ・ハルカ・セム・サス
[部首]
〔説文〕は字を部に属し、「は止するり。して之れを(しる)すなり」と句読の点のように解するが、部首としてのは火主の象、鐙中の火主である。また部中に(ほう)を属し、に従う字とするがは果が熟して割れる形で剖判(ほうはん)の象、剖の初文である。
[声系]
〔説文〕に声として・・(駐)・(注)など十字を収める。は宗の主の在る所をいう。
[語系]
・tjioは同声。・tio、・(住)dioも声近く、みな直立するもの、安定した状態にあるものをいう。
[熟語]
主衣▶・主位▶・主威▶・主意▶・主一▶・主翁▶・主恩▶・主家▶・主幹▶・主管▶・主観▶・主眼▶・主義▶・主客▶・主教▶・主君▶・主計▶・主敬▶・主券▶・主権▶・主戸▶・主股▶・主故▶・主顧▶・主公▶・主后▶・主▶・主坐▶・主座▶・主宰▶・主祭▶・主子▶・主旨▶・主使▶・主師▶・主試▶・主事▶・主持▶・主車▶・主守▶・主首▶・主従▶・主術▶・主書▶・主相▶・主唱▶・主将▶・主上▶・主神▶・主進▶・主親▶・主人▶・主帥▶・主壻▶・主勢▶・主席▶・主▶・主膳▶・主葬▶・主僧▶・主体▶・主第▶・主沢▶・主断▶・主長▶・主鬯▶・主張▶・主典▶・主土▶・主脳▶・主皮▶・主賓▶・主婦▶・主文▶・主弁▶・主母▶・主簿▶・主峰▶・主謀▶・主僕▶・主名▶・主盟▶・主誉▶・主要▶・主流▶・主領▶
[下接語]
英主・客主・貫主・教主・君主・賢主・戸主・公主・国主・座主・宰主・祭主・自主・時主・社主・城主・神主・人主・聖主・石主・僭主・宗主・喪主・地主・亭主・天主・典主・当主・賓主・輔主・法主・坊主・謀主・木主・民主・明主・盟主・幼主・領主
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報