曖昧(読み)アイマイ

デジタル大辞泉 「曖昧」の意味・読み・例文・類語

あい‐まい【曖昧】

[名・形動]
1 態度や物事がはっきりしないこと。また、そのさま。あやふや。「曖昧な答え」
2 怪しくて疑わしいこと。いかがわしいこと。また、そのさま。「曖昧宿やど」
[派生]あいまいさ[名]
[用法]あいまい・あやふや――「あいまいな(あやふやな)態度」「あいまいな(あやふやな)返事」の場合は、相通じて用いられる。◇「あいまい」は「責任をあいまいにする」「あいまいな説明でごまかす」のように、意識的に物事をはっきりさせないでおく場合にも用いる。これを「あやふや」で置き換えると不自然である。◇「あやふや」は「あやふやな気持ち」「あやふやな答弁」のように、本人自身が言葉や態度をはっきりさせられずにいる場合に用いることが多い。
[類語]不確か・うやむや・あやふや・漠然・おぼろげ・ぬらりくらり・ぬらくら・のらりくらり・のらくら・ぼやかす・無節操・洞ヶ峠・言を左右にする・言葉を濁す・煮え切らない・どっちつかず・要領を得ない・なんとなく・なんだか・そこはかとない・ほんのり・なんとはなし・どことなく・それとなしに・心なし・なにかしら・思いなしか・ほのか・ぼけっと・朦朧もうろう・ぼやける・雲をつかむ・もやもや・曖昧模糊・模糊・ファジー・茫乎ぼうこ・ぼうっと・茫茫ぼうぼう・漠漠・不明瞭・茫漠ぼうばく・マイルド・まろやか・穏やか・穏便・穏当・紳士的・婉曲えんきょく・甘美・快美・当たらず触らず・物柔らか・ほどほど・控え目・ソフト・柔らかい・柔軟・しなやか・軟化・柔らか・軟質・軟弱・柔い・やんわり・ぼかす・メロー・柔和にゅうわ・温厚・温和・穏健・まったり・丸い・ゆるやか・もやくや・もやつく・ぼんやり・彷彿ほうふつ・不鮮明・憂鬱・憂さ・鬱・鬱気・気鬱・鬱鬱・陰鬱・鬱然・鬱陶しい・物憂い・暗鬱・沈鬱・くよくよ・くしゃくしゃ・重苦しい・くさくさ・滅入る・塞ぐ・塞ぎ込む・気塞ぎ・悶悶もんもん・やるせない・くすぶる・わだかまる・意気消沈・暗澹あんたん・胸騒ぎ・怪訝けげん・いぶかしい・いぶかる・辛気・歯がゆい・いらいら・軟調・やわ・ふにゃふにゃ・ふわふわ・しなしな・ふんわり・ふっくら・ぷよぷよ・しなう・しとやか・粘性・もちもち・とろとろ・ふくよか・しんなり・嫋嫋じょうじょう・なよやか・なよなよ・和やか・ほんわか・おおらか・大様おおよう・ハートフル・にこやか・ノンシャラン・緩い・緩める・円満・綽然しゃくぜん・ねんごろ・かわいらしい

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精選版 日本国語大辞典 「曖昧」の意味・読み・例文・類語

あい‐まい【曖昧】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「曖」も「昧」も「暗い」の意 )
  2. ① ( 形動 ) 暗いこと。また、そのさま。〔何晏‐景福殿賦〕
  3. ② ( 形動 ) 物事がはっきりしないこと。物事が確かでないさま。あやふや。不明瞭。
    1. [初出の実例]「況在二曖昧之中一、思二瑩払之道一」(出典:本朝文粋(1060頃)一一・翫鶯花詩序〈小野篁〉)
    2. 「既往を論ずるに臆測推量の曖昧(アイマイ)に陥ること少なくして」(出典:文明論之概略(1875)〈福沢諭吉〉緒言)
    3. [その他の文献]〔後漢書‐蔡邕伝〕
  4. ③ ( 形動 ) うしろ暗いこと。いかがわしいこと。怪しげな、疑わしいさま。
    1. [初出の実例]「隠匿(いんとく)曖昧(〈注〉ウスグラキ)の事を為(なさ)ず」(出典:西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉一三)
  5. ④ 検番の帳簿に記入された一人のなじみ客のほかに、他の客となじんだ芸妓を卑しんでいう。明治時代、京都で用いられた。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「曖昧」の意味・わかりやすい解説

曖昧
あいまい
ambiguity

多義性。普通2つ以上の意味にとれる表現として蔑視的にみられるが,W.エンプソンが『曖昧の七つの型』 (1930) でこれを詩の大きな特徴であると主張して以来,言語技術の一つとしてむしろ積極的に評価されている。7つの型とは (1) 単語または文法構造が同時に多様に働く,(2) 2つ以上の意味が1つの単語または統語法にとけあっている,(3) 地口,(4) 2つ以上の意味が矛盾しつつ結びつき一層複雑な精神状態を示す,(5) ある観念が生成過程にあるために直喩などが甲乙両者の中間にとどまる,(6) ある表現が種々の矛盾によりなにものも意味せず読者の側での受取り方にまかされる,(7) 1単語のもつ2つの意味が文脈上対立し作者は主体の分裂を示す,という場合である。「新批評」以来重要な批評用語となった。

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普及版 字通 「曖昧」の読み・字形・画数・意味

【曖昧】あいまい

かすんで定かでない。ことの理否が明らかでない。〔晋書、杜預伝〕臣の心實(まこと)に了(さと)る。敢て曖昧の見を以て、自ら後の累(わざは)ひを取らず。

字通「曖」の項目を見る。

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