奈良・平城・寧楽(読み)なら

精選版 日本国語大辞典 「奈良・平城・寧楽」の意味・読み・例文・類語

なら【奈良・平城・寧楽】

[1]
[一] (平(なら)の地の意) 奈良県最北部の地名。県庁所在地。古く大和国添上・添下二郡(奈良盆地北部)に、条坊を区画し、和銅三年(七一〇)以後七四年間、政治の中心となった。のち春日大社・興福寺・東大寺門前町として、特に近世の奈良詣の風習が盛んになるとともに繁栄。現在は古社寺・文化財が数多くある国際的な観光都市。特産品に筆・墨・漆器・角細工・奈良漬がある。明治三一年(一八九八市制
書紀(720)天智七年二月(北野本鎌倉初期訓)「後に都を乃楽(ナラ)に移す」
[二] 「ならけん(奈良県)」の略。
[2] 〘名〙
※伊勢貞助雑記(1570頃か)「右京大夫高国朝臣へは、大永一年三月五日に公方様よりならの御ひたたれ」
※雑俳・柳多留‐五七(1811)「奈良の風諸国の暑気をしのぐ也」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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