完璧(読み)カンペキ

デジタル大辞泉 「完璧」の意味・読み・例文・類語

かん‐ぺき〔クワン‐〕【完璧】

[名・形動]《傷のない宝玉の意から》欠点がまったくないこと。また、そのさま。「完璧を期する」「完璧な演技」
[派生]かんぺきさ[名]
[類語]完全・万全・十全・完全無欠・満点・両全・金甌きんおう無欠・百パーセント・パーフェクト・全く・全まったい・文句なし・大丈夫・無傷・間然かんぜんする所がない・水も漏らさぬ・非の打ち所がない・模範的・象徴的・代表的・典型的・標準的・ティピカル・模範・手本・規範・モデル・典型・範・亀鑑・規矩きく・規矩きく準縄・規則・決まり・定め・規定・規律・ルール・おきて・文範・見本・鑑かがみ・範例・標本・サンプル・雛形ひながた・書式・好例・適例・スタンダード・フォーマット・王道・師表・基準・規準・拠より所・類型・定型・様式化・スタイル・フォーマル・公式・正則・正統・正統派・正調・本式・本格的・正規・正式・全まっとう・正道・折り紙付き・太鼓判を捺おす・傑出・大出来・紋切り型・腐っても鯛たい・もってこい・タイムリー・有り難い・うれしい・御おんの字・重宝・有用・有益・絶好・願ったり叶ったり・願ってもない・渡りに船・格好・頃合い・誂あつらえ向き・打って付け・ぴったり・好個・好適・適する・適う・適える・合う・沿う・そぐう・適合・適当・合致・即応・同調・フィット・相応・然しかり・即する・肌が合う・与くみし易い・然るべき・マッチ・究竟くっきょう・合い口・合目的・リーズナブル・好条件・見合う・匹敵・言い得て妙・恰あたかもよし・三拍子揃そろう・似合わしい・ジャストミート・思いがけない・当を得る・馬が合う・息が合う・順当・どんぴしゃり・所を得る・最適・壺つぼにはまる・水を得た魚うおのよう・結構尽くめ・言う事無し・見事・満足・八方好し・言うに及ばず・コンプリート・こよなく・上上・鮮やか・圧巻・あっぱれ・うはうは・上手・えも言わず・えも言われぬ・オールマイティー・会心・神業・冠絶・際立つ・群を抜く・結構尽くめ・しびれる・秀逸・充足・手練・称賛・上出来・ずば抜ける・卓出・卓絶・卓抜・長たける・達成感・超人的・長ずる・超絶・天才的・得意顔・特出・突出・抜きん出る・迫真・抜群・不朽・水際立つ・満ち足りる・物の見事

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精選版 日本国語大辞典 「完璧」の意味・読み・例文・類語

かん‐ぺきクヮン‥【完璧】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. ① ( 瑕(きず)のない宝玉の意から ) 欠点のないこと。完全無欠ですぐれているさま。また、残るところなく、すべてにわたるさま。
    1. [初出の実例]「皆其の謬誤を改正し、其の闕遺を増補し、以て其の完璧を為す」(出典:東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉三)
    2. 「この通俗的な抒情画を、更に、完璧なものにしてゐました」(出典:オリンポスの果実(1940)〈田中英光〉一三)
  3. ② ( 中国、戦国時代趙の藺相如(りんしょうじょ)が、城一五と交換するために和氏(かし)の璧を持って秦に使いしたが、昭王が約束の城を与えないので、身命を賭してその璧をとり返して帰ったという「史記‐藺相如伝」にみえる故事から ) 大事なことを全うすること。大切なものをとりもどすこと。還璧。

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故事成語を知る辞典 「完璧」の解説

完璧

完全で、欠けている点がまったくないこと。

[使用例] この通俗的な抒情画を、更に、完璧なものにしていました[田中英光*オリンポスの果実|1940]

[使用例] その言葉は全く意味不明だった。日本語を完璧に話せるはずの父でさえ、一言も理解できなかった[島田雅彦*彗星の住人|2000]

[由来] 「史記―藺りん相しょう如じょ伝」に見える話を背景とすることば。「璧へき」とは、中国で昔から尊ばれている、翡ひ翠すいなどの宝石。紀元前三世紀、中国の戦国時代のこと。趙ちょうという国の王は、「和か氏しの璧」と呼ばれる有名な宝石を手に入れました。ところが、強国の秦しんから、その璧を一五の城と交換したい、と申し入れがありました。しかし、秦は武力を頼みに、璧だけ奪って城を与えるつもりがないと見抜いた趙では、対応に苦慮します。そこに名乗り出たのが、剛胆な家臣の藺相如。王は彼に璧を持たせて、使いに出しました。藺相如は、いったんは璧を秦王に渡しますが、「この璧には実は小さな傷があるので、それをお見せしておきたい」とうそをついて取り戻します。そして、璧を手に持ったまま、「私を殺せば、その瞬間にこの璧は砕け散ることでしょう」と脅しをかけて璧を守り抜き、無事、趙に帰ることができたのでした。

[解説] ❶「完璧」とは、本来は、藺相如が「璧」に傷一つつけずに無事に帰還したことを表すことば。中国では、「完璧帰趙」の形で、貸したものを取り戻すことや、借りたものをきちんと返すことを指して使われます。❷現在では日常語として使われ当ていることばが、実は故事成語だったといういい例。何より、元の話を一度、知れば、「璧」を「壁」と間違えて書くことは、もうなくなることでしょう。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「完璧」の意味・わかりやすい解説

完璧
かんぺき

「璧」は玉のことで、璧を全うする(完全に守る)こと、転じて、少しのきずもない玉、完全無欠なものをいい、さらに、人から借りた物を返すこと、だいじな物を取り返すことをもいう。中国戦国時代、趙(ちょう)の恵王が所有する名玉「和氏(かし)の璧(たま)」を秦(しん)の昭王が欲しがり、15の城との交換を強要した。この交換条件が履行されず、玉が取り上げられたままになるのは明らかであったが、このとき秦に使した藺相如(りんしょうじょ)の命をかけた働きで、璧を完(まっと)うすることができた、という『史記』「藺相如伝」の故事による。

[田所義行]

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普及版 字通 「完璧」の読み・字形・画数・意味

【完璧】かんぺき

完全な玉。

字通「完」の項目を見る。

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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