精選版 日本国語大辞典 「節」の意味・読み・例文・類語
ふし【節】
せつ【節】
せち【節】
よ【節】
せっ‐・する【節】
せっ‐・す【節】
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樹木の枝が樹幹の肥大に伴って樹幹の材の中に包み込まれた部分。丸太から板や柱などを製材したときに,節の断面が現れてくるが,その形によって丸いものを〈丸節〉,楕円形のものを〈楕円節〉と呼び,さらに枝の長軸に沿う方向に切られた場合には双曲線を示すようになるので,これを〈流れ節〉と呼んでいる。枝が生きていて,健全な場合には〈生節(いきぶし)〉と呼び,節の部分の組織はまわりの組織とつながっている。枯れた枝からできた節は〈死節(しにぶし)〉と呼ばれ,周囲の組織とのつながりはない。葉跡のようにみえるごく小さい節を〈葉節〉と呼ぶ。この場合一般にいくつかが集まっていることが多い。抜けやすい節,あるいは節が抜けて穴となっているものを〈抜節〉,腐朽しているものを〈腐れ節〉と呼ぶ。木材の品等を決める基準となるJAS(日本農林規格)によると,化粧的な意味でも,また強度的な意味でも,節は木材の価値を逓減させる重要な因子の一つとなっている。針葉樹製材のひき角類を化粧的には,無節(節をもたない),上小節(節の直径が10mm以下),小節(節の直径が20mm以下)などに区分し,強度的には節径比(節が存在する材面の1辺の長さに対する節の直径の比)によって,特等(正角の場合,節径比30%,集中節径比40%),1等(同じ場合,節径比40%,集中節径比60%),2等(同じ場合,節径比70%,集中節径比80%)などに区分している。
執筆者:須藤 彰司
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