高(読み)コウ

デジタル大辞泉 「高」の意味・読み・例文・類語

こう【高】[漢字項目]

[音]コウ(カウ)(呉)(漢) [訓]たかい たか たかまる たかめる
[学習漢字]2年
〈コウ〉
1 位置がたかい。たかさ。「高層・高低/座高・標高」
2 等級・程度・価値などがたかい。「高圧・高価・高級・高速・高度・高等」
3 年かさが大きい。時を経ている。「高祖・高年・高齢」
4 けだかい。すぐれている。「高潔・高尚・高邁こうまい/孤高・崇高」
5 えらそうにする。「高慢・高姿勢」
6 (「昂こう」の代用字)高く上がる。感情がたかぶる。「高進・高騰・高揚」
7 相手への敬意を表す語。「高見・高評・高覧」
8 「高等」「高等学校」の略。「高校・高裁/一高・特高」
〈たか(だか)〉「高台・高値/権高・声高こわだか・石高こくだか・残高・割高」
[名のり]あきら・うえ・かぎり・すけ・たけ・ほど
[難読]高加索コーカサス・高粱コーリャン・高麗こま・高嶺たかね

たか【高】

《他の語の下に付いて複合語をつくるときは、一般に「だか」となる》
1 数量・金額などを合計したもの。収穫量や知行ちぎょうの額、また金銭の総額など。「生産高」「石こく高」「現在高」
「持ち出した資本の―迄話した」〈漱石・門〉
2 基準となる額に比べて高値であること。「五円高の相場」
3 程度の高いこと。また、限度・限界。
㋐物事のゆきつくところ。つまるところ。
「死ぬるを―の死出の山」〈浄・曽根崎〉
㋑せいぜいのところ。→高たかが
「二、三年は稽古だの何だのと何にもならねえ。十両が―だ」〈洒・通神蔵〉
4 物事の要点や、あらまし。大略。
「―をさへのみこめば、その上は時の才覚」〈浄・娥歌かるた〉
5 名詞・動詞の上に付いて複合語をつくる。
㋐形や位置が高い意を表す。「高殿」「高照らす」
㋑音声が大きい意を表す。「高笑い」「高話」「高鳴る」
㋒りっぱだという意のほめことばとして用いる。「高知る」「高敷く」

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精選版 日本国語大辞典 「高」の意味・読み・例文・類語

たか【高】

  1. ( 形容詞「たかい(高)」の語幹相当部分 )
  2. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. ① 物の数や量の総額をいう。
      1. (イ) 農作物、特に田畑の収穫量。また、貢租量や知行の額をいう。
        1. [初出の実例]「田方は高取に五つあらば、高に四を掛れば則物成と知」(出典:地方一様記(1695頃)高と厘とを知物成米金を知事)
        2. 「干椎茸は、近来外国へも出し、其高三千万斤余に及べりと云ふ」(出典:尋常小学読本(1887)〈文部省〉五)
      2. (ロ) 金銭などの量をいう。
        1. [初出の実例]「質を高をやすうにしてとって」(出典:玉塵抄(1563)一六)
        2. 「守之助から持ち出した資本の高迄話した」(出典:門(1910)〈夏目漱石〉四)
      3. (ハ) 軍勢の数。
        1. [初出の実例]「漢の高は四十万騎あったれども百万騎と記ぞ」(出典:足利本論語抄(16C)雍也第六)
    2. ② 抽象的な事柄やその推移について、その程度の高いこと、また、ゆきつくところを表わす。→高が・高で・高が知れる・高を括る。
      1. (イ) 極限・限界を表わす。物事のゆきつくところ。とどのつまり。最後。限度。高のしまい。
        1. [初出の実例]「死ぬるをたかの死出の山」(出典:浄瑠璃・曾根崎心中(1703))
        2. 「久松様、惚れたが高でござんすほどに」(出典:歌舞伎・心中鬼門角(1710)上)
      2. (ロ) 限度までいってみたところでの意から、物事の限度、限界を示す。せいぜいのところ。精一杯のところ。多寡。
        1. [初出の実例]「高(タカ)はじゃれじゃ、がいがいいふな」(出典:浄瑠璃・男作五雁金(1742)新町捕物)
        2. 「多く喧嘩やおっかぶせ、押借りゆすりが高(タカ)だから」(出典:歌舞伎・櫓太鼓鳴音吉原(1866)六幕)
    3. ③ 物事の要点やおおよその事情。大略。→高が・高で。
      1. [初出の実例]「高をさへのみこめば其上は時のさいかく」(出典:浄瑠璃・娥歌かるた(1714頃)五)
      2. 「理由(わけ)を知らざ云て聞さう、高は恁(か)うじゃ」(出典:浄瑠璃・京羽二重娘気質(1764)二)
    4. ④ 「たかどま(高土間)」の略。〔随筆・守貞漫稿(1837‐53)〕
  3. [ 2 ] 〘 造語要素 〙
    1. ① 名詞や動詞と熟合して、高い意を表わす。
      1. (イ) 形や位置が高いことをいう。古代語では実際の高さを示す意が薄らいで、ほめことばとして用いられる場合もある。「高城(き)」「高嶺」「高殿」「高値」「高照らす」「高敷く」「高知る」など。
      2. (ロ) 音声が大きいことをいう。「高笑い」「高話」「高鳴る」「声高」「音高」など。
    2. ② ⇒だか(高)

こうカウ【高】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① 高尚なもの。すぐれたこと。
    1. [初出の実例]「則荒を謂て高と為し」(出典:江戸繁昌記(1832‐36)五)
  3. ② 高慢な言い分。大言。ほら。
    1. [初出の実例]「おれがお前(めへ)ではいくらそんな大言(カウ)を云(ふい)てもいいが」(出典:人情本・春色袖之梅(1837‐41)初)

だか【高】

  1. 〘 造語要素 〙 ( 名詞または、動詞の連用形に付く )
  2. ① ある数・量・金額などの総額を示す。「生産高」「残高」「取れ高」「売上高」など。
  3. ② 金額を表わす語に付いて、ある時点の価格と比べてそれだけ高くなっていることを表わす。「十円高」

たかまり【高】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「たかまる(高)」の連用形の名詞化 ) たかまること。また、その物事。
    1. [初出の実例]「近世において浪曼主義は少くとも二つの異常に大きな浪の高まりをもった」(出典:浪曼主義(1950)〈中野好夫〉)

こうカウ【高】

  1. 姓氏の一つ。

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普及版 字通 「高」の読み・字形・画数・意味

高
常用漢字 10画

[字音] コウ(カウ)
[字訓] たかい・すぐれる

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[古辞書の訓]
〔名義抄〕高 タカシ・タカサ・カミ・カミフト・タカブ・タケタリ・タケヌ・メヅラシ・オゴソカニ 〔字鏡集〕高 フト・トホシ・アガム・タツトシ・カミ・ムカフ・タケヌ・メヅラシ・ムネ・ナガシ・タカシ・タケタリ・タガフ・ウヤマフ・タフトシ・オゴソカニ

[部首]
〔説文〕に(けい)()・亭・亳の三字、〔玉〕には他に五字を加える。は小堂、多く斎号などに用いる。

[声系]
〔説文〕に高声として・・敲・膏・塙・など十六字を収める。高形のものに京・郭など建物の系統に属するものと、・・敲・膏など屍骨の形象に属するものと二系があり、屍骨の系統に属するものは胸骨より上の骨の形である。ゆえに(墓地)はその形に従う。塙は堅確の意で高を築作する意であろうが、に白の意があるのは、と同じくなお屍骨の白の意を存するものであろう。

[語系]
高kは驕・矯ki、喬giと声義近く高の声義を承ける。喬は高の上に呪飾を樹てて、神明の降臨を求める意。みだりに神明にこと寄せるのは、驕慢の行為とされたのであろう。

[熟語]
高圧▶・高案▶・高位▶・高異▶・高逸▶・高韻▶・高雲▶・高詠▶・高円▶・高衍▶・高宴▶・高簷▶・高▶・高遠▶・高屋▶・高歌▶・高価▶・高河▶・高架▶・高柯▶・高科▶・高廈▶・高華▶・高▶・高雅▶・高駕▶・高臥▶・高誨▶・高懐▶・高会▶・高崖▶・高▶・高概▶・高▶・高閣▶・高格▶・高岳▶・高額▶・高簡▶・高閑▶・高冠▶・高岸▶・高眼▶・高▶・高巌▶・高奇▶・高軌▶・高気▶・高寄▶・高棊▶・高貴▶・高麾▶・高▶・高義▶・高誼▶・高議▶・高脚▶・高丘▶・高穹▶・高挙▶・高居▶・高虚▶・高拱▶・高教▶・高興▶・高襟▶・高吟▶・高垠▶・高矩▶・高訓▶・高勲▶・高下▶・高勁▶・高髻▶・高芸▶・高睨▶・高屐▶・高戟▶・高潔▶・高▶・高傑▶・高闕▶・高蹶▶・高▶・高狷▶・高軒▶・高▶・高賢▶・高顕▶・高言▶・高玄▶・高原▶・高絃▶・高古▶・高戸▶・高庫▶・高悟▶・高梧▶・高厚▶・高▶・高構▶・高行▶・高岡▶・高高▶・高谷▶・高座▶・高坐▶・高才▶・高斎▶・高彩▶・高材▶・高作▶・高策▶・高▶・高桟▶・高算▶・高山▶・高士▶・高視▶・高旨▶・高志▶・高枝▶・高▶・高貲▶・高峙▶・高▶・高識▶・高車▶・高奢▶・高▶・高謝▶・高爵▶・高手▶・高趣▶・高寿▶・高樹▶・高秀▶・高岫▶・高秋▶・高峻▶・高処▶・高蹤▶・高升▶・高松▶・高陞▶・高舂▶・高勝▶・高竦▶・高照▶・高縦▶・高嘯▶・高聳▶・高尚▶・高敞▶・高燭▶・高岑▶・高深▶・高紳▶・高▶・高寝▶・高人▶・高▶・高世▶・高声▶・高逝▶・高棲▶・高製▶・高静▶・高整▶・高節▶・高準▶・高説▶・高絶▶・高仙▶・高遷▶・高選▶・高壮▶・高層▶・高操▶・高爽▶・高燥▶・高足▶・高族▶・高率▶・高▶・高大▶・高台▶・高第▶・高沢▶・高達▶・高闥▶・高脱▶・高▶・高談▶・高壇▶・高致▶・高地▶・高値▶・高秩▶・高中▶・高著▶・高超▶・高暢▶・高漲▶・高調▶・高鳥▶・高躅▶・高枕▶・高低▶・高弟▶・高亭▶・高底▶・高徹▶・高天▶・高田▶・高殿▶・高斗▶・高徒▶・高棟▶・高等▶・高▶・高濤▶・高騰▶・高蹈▶・高堂▶・高徳▶・高任▶・高年▶・高能▶・高波▶・高▶・高▶・高抜▶・高幡▶・高範▶・高卑▶・高庇▶・高批▶・高扉▶・高痺▶・高碑▶・高蜚▶・高美▶・高鼻▶・高標▶・高品▶・高賓▶・高旻▶・高阜▶・高符▶・高廡▶・高風▶・高文▶・高平▶・高陛▶・高▶・高眄▶・高歩▶・高▶・高抱▶・高朋▶・高峰▶・高放▶・高防▶・高榜▶・高謀▶・高望▶・高木▶・高▶・高慢▶・高味▶・高密▶・高妙▶・高眠▶・高明▶・高名▶・高▶・高門▶・高腴▶・高諭▶・高游▶・高遊▶・高▶・高▶・高羅▶・高瀬▶・高覧▶・高欄▶・高利▶・高陸▶・高梁▶・高陵▶・高亮▶・高林▶・高廩▶・高塁▶・高麗▶・高楼▶・高▶・高朗▶・高禄▶・高論▶・高話▶
[下接語]
韻高・格高・岸高・希高・義高・窮高・居高・矜高・勲高・髻高・孤高・亢高・功高・座高・最高・至高・耆高・自高・辞高・秋高・升高・推高・崇高・高・嵩高・声高・星高・清高・尊高・談高・致高・貞高・天高・登高・堂高・特高・能高・攀高・卑高・標高・品高・峰高・妙高・名高・門高・養高・隆高・凌高・禄高

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改訂新版 世界大百科事典 「高」の意味・わかりやすい解説

高 (たか)

一般には物の総数量を表すことばで,収穫高,生産高,知行高などとも使われるが,日本史の用語としては土地丈量の単位としての貫高,永高,石高などが有名で,江戸時代には〈高〉といえば普通は一定の土地の大きさを米の収穫見積量に換算して表す石高のことを意味していた。鎌倉時代以来の貫高,室町後期以来の永高の名称は,太閤検地以降石高制が施行されるに及んですたれた。中世で租米量を表した〈分米(ぶんまい)〉という語が,近世になると法定収穫量を表すようになったが,この分米のことを高と呼ぶ場合も多くなった。しかし一部分の土地の石高をいう場合には依然として分米という語が使われることもあり,村全体の石高を集計した村高をいう場合には,分米といわず高といった。その中間で,たとえば上・中・下などの田品ごとの集計高は〈小以高(こいだか)〉ともいったが,分米といっている場合もある。したがって分米と石高の意味する内容は同じであり,分米何石何斗といえば比較的小規模の部分石高を表し,高何石何斗といえばほぼ村高規模以上の石高を表した。郡村名や村高を列記した帳簿を〈高帳〉といった。村高に編入することを〈高に結ぶ〉あるいは〈高結(たかむすび)〉〈高入〉などといった。石高を表す名称として上記のほかにも出目高(でめだか),除高(のぞきだか),無地高,明高,万引高(よろずひきだか),役引高,色高,野高,山高,桑高,楮高,海高などの名称があった。年貢負担義務を負う耕地を持つ農民を高持百姓といい,どれほどの耕地を持つ百姓であるかを表すには何段何畝の百姓といわずに持高何石何斗の百姓というのが普通であった。土地を分けて兄弟などが別家することを高分けといった。

 近代になって,土地制度の改革にともない石高制が廃止されたため,村高や貢租量,知行の程度を表す〈高〉の名称は用いられなくなったが,収穫高とか生産高,株の出来高,貨幣量としての売上高・支払高・現在高など,数量を表す語としてはいろいろに使われている。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「高」の意味・わかりやすい解説

高
たか

本来的には、かさ、あるいは数量の意味であるが、それが本来的な意味のまま使用される場合と、江戸時代の石高(こくだか)制のもとで、石高(田畑における米の生産高)の意を含んで、いろいろなことばと合成されて使用される場合とがあった。本来的な意味での高の使用例としては、貫高(かんだか)、永高(えいだか)、石高、小以高(こいだか)(小計の意)などがある。石高の意を含んで使用されている例として、古高(こだか)、村高、高持(たかもち)百姓、無高(むだか)百姓、高請(たかうけ)、高請地、高盛(たかもり)、込高(こみだか)、延高(のべだか)、役高、高掛物(たかがかりもの)、桑高、検見高引(けみだかびき)などがある。

[川鍋定男]

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