デジタル大辞泉 「上」の意味・読み・例文・類語
じょう【上】[漢字項目]
[学習漢字]1年
〈ジョウ〉
1 位置がうえ。高いほう。「上空・上体・上段/屋上・海上・机上・頭上・地上・頂上・天上・路上」
2 時間・順序が先のほう。「上刻・上述・上旬・上代・上編/如上・同上」
3 価値・程度がうえ。すぐれている。「上位・上策・上質・
4 地位・身分が高い。上の人。「上意・上官・上司・上覧/主上・長上・
5 ある場所の範囲を漠然とさす語。「史上・紙上・身上・世上・席上・途上」
6 ある事柄を取り出して範囲を限定する語。「規則上・教育上・都合上」
7 上のほう、高いほうへ移動する。あがる。のぼる。「上昇・上陸/炎上・逆上・向上・参上・浮上・北上」
8 上の人・機関に申し出る。たてまつる。差し出す。「上告・上書・上訴・上納/運上・啓上・献上・進上・奏上・返上」
9 中央の地に出る。「上京・上洛」
10 おおやけの場に出す。のぼす。のせる。「上映・上演・上場・上程」
11 漢字音の四声の一。「
12
〈ショウ〉うえ。「
〈うえ〉「上様・
〈うわ〉「上役・上調子」
〈かみ〉「
[名のり]うら・え・すすむ・たか・たかし・ひさ・ほず・まさ
[難読]
かみ【上】
㋐川の上流。また、その流域。川上。「
㋑時間的に初めと考えられるほう。昔。いにしえ。「
㋒ある期間を二つに分けた場合の前のほう。「
㋓月の上旬。「寄席の
㋔物事の初めの部分。前の部分。「
㋕和歌の前半の3句。「
2 位置の高い所。
㋐上方に位置する所。上部。「山の
「
㋑からだの腰から上の部分。「
㋒上位の座席。上座。上席。「主賓が
㋓台所などに対して、客間・座敷や奥向きをさす語。⇔
㋔舞台の、客席から見て右のほう。
3 地位・身分の高い人。
㋐天皇の敬称。陛下。「
㋑高位・上位にある人。「
㋒朝廷・政府・官庁などの機関。また、為政者。「お
㋓他人の妻、また、料理屋の女主人などを軽い敬意を含んでいう語。「隣家のお
4 皇居のある地。
㋐都。京都。また、その周辺。「
㋑京都で、御所のある北の方角・地域。転じて一般に、北の方の意で地名などに用いる。「河原町通りを
㋒他の地域で、より京都に近いほう。昔の国名などで、ある国を二分したとき、都から見て近いほう。「
5 格や価値が優れているほう。
「人丸は赤人が―に立たむこと
6
㋐年長の人。
「七つより―のは、みな殿上せさせ給ふ」〈源・若菜下〉
㋑主人。かしら。
「―へ申しませう」〈狂言記・角水〉
[類語]
うえ〔うへ〕【上】
1 位置関係で、基準とするものより高い方、高い所をいう。
㋐立体的に見て、高い所。高い場所。「一段
㋑紙などの平面で、縦の方向で自分より遠くに離れている所。「横線より
㋒室内。座敷。「
㋓順序から見て、連続する先の部分。「
㋔音の高い部分。「
2 物の表面。「雪の
3 外側。「上着の
4 程度・地位・年齢・能力・数量などが勝っていること。また、その人。「成績が僕より
5 ある物事に関すること。「仕事の
6 ある事柄と他の事柄とを関係させていう時に用いる。
㋐…に加えて。「ねだんが安い
㋑…したのち。…した結果。「相談した
㋒…するため。「勉学を続けて行く
㋓(「うえは」の形で)…からには。「かくなる
7 高い地位を占めている場所、または人々。
㋐高貴な人、特に主上の御座所に近い所。禁中。
「―にさぶらふをのこども歌奉れと仰せられける時に」〈古今・秋上・詞書〉
㋑主上。天皇。後世では将軍・大名をもさす。
「―も聞こしめし、めでさせ給ふ」〈枕・二三〉
㋒貴婦人。特に奥方。
「離れ給ひし元の―は」〈竹取〉
8 付近。ほとり。
「
[接尾]
1 名詞に付いて、自分または相手の目上の近親者に対する尊敬の意を表す。現代では、手紙やあらたまった場合などに用いる。「父
2 貴人の妻の呼び名に付いて、尊敬の意を表す。
「紫の―にも御消息ことにあり」〈源・若菜上〉
3 目上の人を表す語に付いて、尊敬の意を表す。
「故院の―の、
[下接語]兄上・姉上・雲の上・
[類語]上方・高み・
じょう〔ジヤウ〕【上】
1 質の程度・価値・等級・序列などが高いこと。標準よりすぐれていること。また、その記号にも使う。「中の
2 本を2冊または3冊に分けたときの、第1冊。上巻。「
3 「
4 進物などの包み紙に書く語。「奉る」「差し上げます」の意。
[接尾]名詞に付いて、…に関して、…の面で、…の上で、などの意を表す。「一身