何れ(読み)イズレ

デジタル大辞泉 「何れ」の意味・読み・例文・類語

いず‐れ〔いづ‐〕【▽何れ/×孰れ】

[代]不定称の指示代名詞。どれ。どちら。どっち。「―の物も名品ぞろいだ」「合否―の場合も通知します」
[副]
1 いろいろな過程を経たうえでの結果をいう。いずれにしても。結局。「その場はごまかせても―ばれるに決まっている」
2 あまり遠くない将来をいう。そのうちに。近々。「―改めて伺います」
[類語]何処どこ・どこそこ・いずこ・どこら・どこいら・どの辺・どこやら・いずかた・どちら・どっち・どこか・某所・某地/(1)結局・結句・遂ついに・畢竟ひっきょう・とどの詰まり・詰まるところ・帰するところ・詮せんずるところ・要するに・どの道・所詮しょせん・どうせ・つまり・矢張り・いずれにしても・挙げ句・挙げ句の果て・いよいよ・とうとう・どうとも・どうあっても・どうでも・どっち道・差し詰め・究竟きゅうきょう・果ては・何と言っても・どっち道・もはや・とにかく・何しろ・何せ・何分なにぶん・何分にも・なんにせよ・ともかく・ともかくも・ともあれ・とまれ・とにもかくにも・それはともあれ・遅かれ早かれ・善かれ悪しかれ・すんでに・ほとんど・すんでのこと・すんでの所・どうにかこうにか・どうにか・やっと・ようやく・なんとか・かろうじて・からくも・やっとこさ・間一髪・危なく・あわや・すれすれ・ようやっと・どうかこうか・かつがつ・どうやらこうやら・曲がりなりにも・やっとの事で・まだしも・まだ・えんやらやっと・ようよう・危うく・九死に一生を得る・まあ・まあまあ・よっぽど・かなり・なかなか・わりあい・わりかた・わりかし・割に・比較的・まずまず・かすかす・どうやら・なんとかかんとか・そこそこ・それなり・増し・次善・可・セカンドベスト・ベター・及第・無難・ほどほど・捨てたものではない・満更まんざらでもない・未いまだし・未いまだ・不徹底・不十分・及ばずながら・不全・不完全・どうなりこうなり・一応・急場しのぎ・当座しのぎ・一時しのぎ・その場しのぎ・遅ればせ・思い通り・やっとこせ・やっとこ・からがら・命からがら・心ならず・一杯一杯・精一杯・たかだか・せめて・せめても・首の皮一枚・ぎりぎり・ほうほうの体てい・滑り込み・漕ぎ着ける・冷や汗をかく・危機一髪・きわどい・薄氷を履ふむ・サバイバル・虎口を脱する・やれやれ・命冥加・一髪・一髪千鈞せんきんを引く・とりあえず・ひとまず・間に合わせる・何はさておき・何はともあれ・差し当たり・まんまと/(2)近日・そのうち・やがて・近近ちかぢか・近近きんきん・遅かれ早かれ・早晩・追って・何時か・直じきに・すぐ・直ちに・早速・じき・すぐに・すぐさま・即・もう・間もなく・程なく・今に・追い追い・追っ付け・来きたる・日ならずして・後日・他日・不日・又の日・近く・遠からず・上げず・ぼちぼち・今にも・そろそろ・行く行く・目前・秒読み・カウントダウン・追っ掛け・時間の問題・ややあって・今日明日・すかさず・間を置く・時を移さず・この先・日ならず

どれ【▽何れ】

[代]不定称の指示代名詞。
1 限定されたものの中から選び出すものをさす。どのこと。どのもの。「テーマを何れにしようか迷う」「何れでも好きなのを選びなさい」
2 不明・不特定の場所をさす。どこ。
「―から―への御出でござあるぞ」〈虎清狂・禁野〉
3 不特定の人をさす。だれ。
「―ぞおともしやれ」〈洒・遊子方言〉
[感]
1 相手の呼びかけに応じるときに発する語。どら。「『この字何て読むの』『何れ、見せてごらん』」
2 自分で行動を起こそうとするときに発する語。どら。「何れ、そろそろ出かけるとするか」
3 「どうれ」に同じ。
「『物申ものまう』『―』」〈咄・御前男・四〉
[類語]これ・それ・あれ・この・その・あの・どの・かの

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「何れ」の意味・読み・例文・類語

いず‐れいづ‥【何れ・孰れ】

  1. [ 1 ] 〘 代名詞詞 〙 不定称。おもに個々の事物からの選択を示す。→いずれか。
    1. ① 多くの事物の中から一つを取り出して示す。どれ。
      1. [初出の実例]「百(もも)鳥の 来居て鳴く声 春されば 聞きのかなしも 伊豆礼(イヅレ)をか わきてしのはむ」(出典:万葉集(8C後)一八・四〇八九)
      2. 「いづれの御時にか、女御更衣あまたさぶらひ給ひける中に」(出典:源氏物語(1001‐14頃)桐壺)
    2. ② 二つの事物のうち、一方を選んでいう。どちら。どっち。
      1. [初出の実例]「わが髪の雪と磯(いそ)べの白波といづれまされり沖つ島守」(出典:土左日記(935頃)承平五年一月二一日)
    3. ③ わからない場所をさす。いずこ。どこ。
      1. [初出の実例]「此舟は、何れの方へ行くや」(出典:小学読本(1873)〈田中義廉〉三)
  2. [ 2 ] 〘 副詞 〙
    1. ① いずれにしても、の意。少し違いがあっても結局は。どのみち。どちらにせよ。
      1. [初出の実例]「『扨今のは某がまけか』『何れ御勝とは見えませぬ』」(出典:虎寛本狂言・文相撲(室町末‐近世初))
      2. 「器はいづれ新しいから、奇麗な事は百も承知で居て」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)三)
    2. ② ( 多く、「また」「そのうち」などの語を伴うが、現在では単独でも用いる ) そう遠くない将来において。近々。「いずれ参ります」
      1. [初出の実例]「何(イヅ)れ都合して二三日中にゃア出かけ様と思ふから」(出典:人情本・閑情末摘花(1839‐41)一)

何れの補助注記

[ 一 ]の用例でもわかるように、不定称ではあるが、結局個々の事物の中に該当するものがあるというのが元来の用法である。→いずら

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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