百科事典マイペディア「性(生物)」の解説 性(生物)【せい】 もともとは,同種の生物がもつ雌雄の別をいう。卵をつくる形質を雌性,精子をつくる形質を雄性といい,性の存在によって有性生殖(生殖)が営まれる。一般に動物では高等なものほど雌雄の別が顕著になり,生殖器以外の面でも異なって二次および三次性徴(性徴)が現れ,生理的・心理的な分化も生じる。生物学的にはさらに広く,有性生殖における個体間の役割の分化をいい,原生動物や細菌,ウイルスなどにも性を認めることができる。性は基本的に遺伝子(性染色体)によって決定されるが,一部の爬虫(はちゅう)類では孵卵期間の温度によって性が決まる。また多くの種で,後天的な性転換が見られる。→関連項目性比 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報