デジタル大辞泉
「ごろごろ」の意味・読み・例文・類語
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ごろ‐ごろ
[1] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 雷のとどろきひびく音、または雷のようにとどろきわたる音を表わす語。〔書言字考節用集(1717)〕
※
真景累ケ淵(1869頃)〈三遊亭円朝〉二二「すると
遠くでゴロゴロと云ふ雷鳴で」
②
車輪がころがり動く音、石うすを回す音など、丸いもの、大きいもの、重いものなどがころがってゆく音、またはそのさまを表わす語。
※
吾輩は猫である(1905‐06)〈
夏目漱石〉八「丸いものはごろごろどこへでも苦なしに行けるが」
③ 猫などが喉(のど)を鳴らす声を表わす語。
※
小公子(1890‐92)〈若松賤子訳〉前編「彼の大猫も〈略〉大威張りに、ゴロゴロ咽喉を鳴らして居り升
(まし)た」
④ あちこちに、物が雑然と、または無造作にころがっているさまを表わす語。
※浮世草子・
世間妾形気(1767)一「最早勝手はころころと、あそこや爰に
転寝(うたたね)の」
⑤ (④から転じて) その価値が低くみえるほどに、あちこちに物が沢山あるさまを表わす語。
※花ごもり(1894)〈
樋口一葉〉三「汝
(そなた)ほどの
学識(ものしり)は広き東京に掃くほどにて、
塵塚の隅にもごろごろと有るべし」
⑥ 比喩的に、仕事をしないで、むだに暮らしているさまを表わす語。
⑦ 角ばっていたり
違和感があったりして、なめらかでないさまを表わす語。
※
人情本・明烏後正夢(1821‐24)初「コレサ目の
うちがごろごろするは」
※
歌舞伎・𢅻雑石尊贐(1823)三立「アレアレ、どうかゴロゴロが来さうだぜ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
ごろごろ
伊集院静の小説。2001年刊行。2002年、第36回吉川英治文学賞受賞。
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