妙(読み)タエ

デジタル大辞泉 「妙」の意味・読み・例文・類語


みょう〔メウ〕【妙】

[名・形動]
1 いうにいわれぬほどすぐれていること。きわめてよいこと。また、そのさま。「演技の妙」「自然の妙」「言い得て妙だ」
2 不思議なこと。奇妙なこと。また、そのさま。「妙な事件」「夜中に妙な音がする」「妙に憎めない人」
3 《「妙」の字を分解すると「少女」となるところから》寺の囲い女。僧侶たちの間で用いた語。
「庫裡くりから―が粗忽そこつに出でて言ひけるは」〈咄・醒睡笑・三〉
[類語]不思議・奇妙・奇怪・奇異・怪奇・怪異・不可思議・面妖・奇天烈・摩訶不思議・けったい・おかしい・変・異常・異様・異い・不可解・不審・不自然・奇態・風変わり・特異・異状・異例・非常・別条・変ちくりん・変てこ・変てこりん・妙ちきりん・おかしな・珍奇・新奇・珍妙・奇抜・奇警・奇想天外・突飛・ファンシー・突拍子もない・言語道断・無茶・めちゃ・むちゃくちゃ・めちゃくちゃ・めちゃめちゃ・滅法・法外・無理・乱暴・無体・理不尽・非理・不当・不条理・不合理・非合理・狂的

みょう【妙】[漢字項目]

[常用漢字] [音]ミョウ(メウ)(呉) ビョウ(ベウ)(漢) [訓]たえ
1 言うに言われぬほど美しい。「妙音/美妙」
2 奥深く味がある。きわめて巧みである。「妙案・妙手・妙味・妙薬/軽妙・玄妙・巧妙・神妙しんみょう・神妙しんびょう・精妙・絶妙・即妙・微妙・霊妙」
3 うら若い。「妙齢」
4 変わっている。不思議だ。「奇妙・珍妙」
[名のり]ただ・たゆ

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精選版 日本国語大辞典 「妙」の意味・読み・例文・類語

みょうメウ【妙】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ① ( 形動 ) きわめてすぐれていること。人知ではかり知ることができないほどすぐれていること。言語でいい表わせないほどすばらしいこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「隆憲説法、神也妙也、衆人驚聞者也」(出典:玉葉‐安元三年(1177)七月三〇日)
    2. 「ドラコーの法は実に驚くべき酷法であって、血法とは名づけ得て妙と云はざるを得ない」(出典:法窓夜話(1916)〈穂積陳重〉一一)
    3. [その他の文献]〔老子‐一〕
  3. ② ( 形動 ) 不思議なこと。奇妙なこと。奇蹟。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「接輿が去たるが妙な也」(出典:足利本論語抄(16C)微子第十八)
    2. 「人の縁(えん)てものァ妙だものだ」(出典:洒落本・筬の千言(1812頃)下)
  4. ③ ( 形動 ) 物事を喜んだり、ほめたり、はやしたてたりするときにいう近世の流行語。すてき。すばらしいこと。いいこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「近年大坂にて通言をはくこと流行〈略〉妙(メウ)で御座す」(出典:洒落本・虚実柳巷方言(1794)中)
  5. ④ ( 「妙」の字を分解すると「少女」となるところから ) 寺のかこい女をいう、僧侶の隠語。だいこく。
    1. [初出の実例]「庫裡(くり)から妙が粗忽(そこつ)に出でていひけるは」(出典:咄本・醒睡笑(1628)三)

たえたへ【妙】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙
  2. ① 人知をこえて霊妙であるさま。不思議なまでにすぐれているさま。怪しいまでにすぐれて美しいさま。
    1. [初出の実例]「海若(わたつみ)の 神の宮の 内の重の 細(たへ)なる殿に」(出典:万葉集(8C後)九・一七四〇)
    2. 「たへにおもしろくあやしきまでひびく」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若菜上)
  3. ② 技芸などが非常にすぐれているさま。じょうずであるさま。
    1. [初出の実例]「山の辺のあか人といふ人ありけり。哥にあやしく、たへなりけり」(出典:古今和歌集(905‐914)仮名序)
  4. ③ なよやかで美しいさま。
    1. [初出の実例]「せいちいさうたえにして」(出典:平家物語(13C前)八)

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普及版 字通 「妙」の読み・字形・画数・意味

妙
常用漢字 7画

(異体字)
9画

[字音] ミョウ(メウ)
[字訓] たえ・すぐれる・うつくしい

[説文解字]

[字形] 形声
声符は少(しよう)。少に従う字に眇・秒(びよう)の声がある。〔玉〕に字をに作り、「なり」と訓し、「今妙に作る」という。〔老子、一〕の「其の妙をる」の妙を、〔馬王堆帛書、甲本〕に眇に作る。漢碑には妙を通行の体として用いるが、その形は〔説文〕にはみえない。〔広雅、釈詁一〕に「好なり」とするのが通訓である。

[訓義]
1. たえ、すぐれる、くわしい、ふかい。
2. うつくしい、みめよい。
3. わかい、このましい。
4. わずか、かすか。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕妙 タヘナリ・ホム・ウルハシ・ヒソカニ 〔字鏡集〕妙 ウルハシ・ホム・メデタシ・クハシ・ヒソカニ・タヘナリ

[語系]
妙()・杪・秒・眇・渺・miは同声。いずれも微少の意を含み、通用の義がある。〔易、説卦伝〕「なるは、物に妙にして、言を爲すなり」の「物に妙にして」を、一に「物を眇(み)る」に作る。

[熟語]
妙案▶・妙意▶・妙衣▶・妙引▶・妙英▶・妙演▶・妙縁▶・妙遠▶・妙音▶・妙歌▶・妙画▶・妙楷▶・妙解▶・妙格▶・妙楽▶・妙感▶・妙観▶・妙姫▶・妙器▶・妙機▶・妙技▶・妙義▶・妙戯▶・妙響▶・妙境▶・妙曲▶・妙句▶・妙訓▶・妙契▶・妙計▶・妙慧▶・妙訣▶・妙言▶・妙悟▶・妙語▶・妙工▶・妙巧▶・妙香▶・妙才▶・妙材▶・妙剤▶・妙算▶・妙旨▶・妙思▶・妙士▶・妙姿▶・妙指▶・妙歯▶・妙詩▶・妙字▶・妙辞▶・妙識▶・妙質▶・妙実▶・妙手▶・妙趣▶・妙術▶・妙処▶・妙書▶・妙賞▶・妙色▶・妙飾▶・妙身▶・妙尽▶・妙甚▶・妙枢▶・妙声▶・妙迹▶・妙節▶・妙説▶・妙絶▶・妙舌▶・妙選▶・妙饌▶・妙善▶・妙然▶・妙操▶・妙想▶・妙像▶・妙足▶・妙速▶・妙態▶・妙択▶・妙達▶・妙致▶・妙智▶・妙籌▶・妙諦▶・妙適▶・妙典▶・妙囀▶・妙道▶・妙徳▶・妙年▶・妙微▶・妙靡▶・妙筆▶・妙品▶・妙稟▶・妙舞▶・妙弁▶・妙墨▶・妙鬘▶・妙味▶・妙密▶・妙門▶・妙薬▶・妙誉▶・妙用▶・妙容▶・妙理▶・妙律▶・妙略▶・妙齢▶・妙麗▶・妙論▶
[下接語]
英妙・淵妙・奥妙・佳妙・雅妙・簡妙・奇妙・妙・機妙・勁妙・軽妙・妙・玄妙・巧妙・好妙・高妙・至妙・殊妙・衆妙・勝妙・神妙・真妙・深妙・清妙・精妙・舌妙・絶妙・達妙・端妙・沖妙・超妙・珍妙・悲妙・美妙・微妙・筆妙・敏妙・墨妙・幽妙・妖妙・要妙・霊妙・麗妙

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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