極(漢字)

普及版 字通 「極(漢字)」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 12画

[字音] キョク・ゴク
[字訓] いたる・きわめて・むね

[説文解字]

[字形] 形声
声符は亟(きよく)。亟は二(上下)の間に人を幽閉し、前に呪詛祝詞を収めた器((さい))をおき、後ろからは手を加えて、これを死させる意の字。極とはその場所をいう。〔説文〕六上に「棟なり」とあり、棟字条にも「極なり」と互訓するが、棟梁は後起の義。罪人を窮極することから、いたる、きわめての意となる。棘と声が通じ、すみやかの意となる。

[訓義]
1. いたる、きわまる、窮極する。
2. 極まるところ、中正、根本、中心、天、北極
3. たかい、とおい、はて。
4. むね、むなぎ。
5. と通じ、はげしい、きびしい。
6. と通じ、ころす。
7. 亟と通じ、しばしば。
8. 棘と通じ、すみやか。

[古辞書の訓]
名義抄〕極 キハム・イタル・カギリ・ツキヌ・スミヤカナリ 〔字鏡集〕極 ツクス・タカシ・ツカル・ノボリ・ホク・スミヤカナリ・キハム・キハマル・トホシ・イタル・ムネ・ツキヌ・カギリ

[語系]
極gik、亟kikは声義近く、亟は極の初文。窮gium、棘kikもそれぞれ通用の義がある。

[熟語]
極悪極已・極意・極位・極異・極飲・極栄・極遠・極寒極諫・極観・極貴極虐極刑極竭・極言・極口・極行・極孝極細・極際・極罪・極思・極視極摯・極疾・極処・極小・極燭・極心・極深・極尽・極枢・極星・極盛・極戦・極選・極走・極則・極尊・極端・極談極地極致・極誅・極陳・極痛・極詆・極天・極典極点極東・極罰・極微・極筆・極品極貧・極武・極服・極浦・極法・極望・極北・極妙・極網・極目・極夜・極欲・極覧・極慮・極量・極力・極累・極陋極論・極暑・極熱・極秘・極楽
[下接語]
陰極・歓極・寰極・究極・窮極・区極・結極・極・洪極・皇極・高極・三極・至極・紫極・磁極・終極・駿極・所極・消極・宸極・積極・践極・宗極・太極・天極・斗極・登極・道極・南極・八極・罔極・北極・無極・明極・目極・有極・陽極・覧極・両極

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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