デジタル大辞泉
「生」の意味・読み・例文・類語
なま【生】
[名・形動]
1 食物などを煮たり焼いたりしていないこと。加熱・殺菌などの処理をしていないこと。また、そのさま。「魚を生で食う」「しぼりたての生の牛乳」
2 作為がなく、ありのままであること。また、そのさま。「国民の生の声」
「―な身をもってしたおのれの純粋体験から」〈長与・竹沢先生と云ふ人〉
3
㋐演技・演奏などを直接その場で見たり聞いたりすること。「生の舞台」
㋑録音・録画などによらないで直接その場から放送すること。「生の番組」
4 技術・経験などが未熟であること。また、そのさま。
「石鹸なんぞを、つけて、剃るなあ、腕が―なんだが」〈漱石・草枕〉
5 生身の男女の性器。性具に対して実物をいう。また、避妊具をつけない状態での性交のこと。
6 「生意気」の略。「生を言う」「お生な子」
7 「生ビール」の略。「ビールは生がうまい」
[副]なんとなく。中途半端に。
「この男も―頭痛くなりて」〈今昔・二七・二〇〉
[接頭]
1 名詞に付いて、いいかげんな、中途半端な、などの意を表す。「生返事」「生あくび」「生煮え」
2 形容詞・形容動詞に付いて、少しばかり、何となく、などの意を表す。「生ぬるい」「生暖かい」
3 人を表す名詞に付いて、年功が足りない、世慣れていない、年が若いなどの意を表す。「生女房」「生侍」
[類語](1)生新・生鮮・新鮮・鮮度・新しい・瑞瑞しい・ぴちぴち・フレッシュ・取れ立て/(2)直接・直・無媒介・ダイレクト・直直・直に・ストレート/(3)生中継・生放送・中継
しょう〔シヤウ〕【生】
[名]
1 いのち。生命。生きていること。「この世に生を受く」「生ある者は必ず死す」
2 なまのもの。特に、現金をいう。
「帯ぢゃ名が立つ、―でたもれ」〈浄・歌軍法〉
3 生まれ。素姓。
「―が入聟だのに」〈滑・浮世風呂・三〉
[名・形動ナリ]あるものとそっくりなこと。また、そういうさま。
「目つきや口もとがおとっさんに―だねえ」〈人・娘節用・三〉
き【生】
[名]まじりけがないこと。「ウイスキーを生で飲む」
[接頭]名詞に付く。
1 純粋でまじりけがない、新鮮な、の意を表す。「生娘」「生まじめ」
2 人工を加えていない、自然のままの、の意を表す。「生糸」「生ぶどう酒」「生醤油」
ふ【▽生】
草木が茂る所。複合語として用いられることが多い。「浅茅生」「芝生」「園生」「蓬生」
「白檮の―に横臼を作り」〈記・中・歌謡〉
いく【生】
[接頭]名詞に付いて、生き生きとして生命力のある、という意を表す。「生井」
「―太刀と―弓矢また其の天の沼琴を取り持ちて」〈記・上〉
せい【生】[書名]
田山花袋の自然主義的な小説。明治41年(1908)発表。小市民家庭の老母の死の前後を中心に、その子供たちの生活と相克する感情を描いた自伝的小説。
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なま【生】
- [ 1 ] 〘 造語要素 〙 まだ十分でないさま、熟していないさまを表わす。「なましい」「なまなか」「なまなま」「なまめく」などの形で用いる。
- [ 2 ] 〘 接頭語 〙
- ① 動詞、形容詞、形容動詞などの用言の上に付いて、すこしばかり、中途はんぱに、の意を添える。「なま隠す」「なまあくがる」「なま心苦し」「なまやさしい」「なまわろし」「なま若い」「なまあたたか」など。
- [初出の実例]「御ぐしのなましめりたる、いそぎほし給ふ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)内侍督)
- ② 人を表わす名詞の上に付けて、その人物が形の上ではその名詞の表わす地位とか身分を備えていても、実体はそれに及ばない未熟な状態であることを示す。後世には、他人を軽蔑するような意味の名詞に付けて、その気持を強めるような用い方もする。「なま女房」「なま受領」「なま学生」など。
- ③ 動詞の連用形の変化した名詞の上に付けて、その名詞の表わす動作が中途はんぱである意を表わす。「なま煮え」「なま焼き」「なま聞き」「なまかじり」など。
- [初出の実例]「ありさうながなま見にしたか」(出典:玉塵抄(1563)三二)
- ④ ふつうの名詞の上に付けて、その現象や状態が、中途はんぱでいい加減なものであることを表わす。「なま兵法」「なま意見」など。
- [初出の実例]「生夕暮方に房に返て、人にも不見せずして、皆鍋に切入れつ」(出典:今昔物語集(1120頃か)二八)
- [ 3 ] 〘 副詞 〙 未熟で中途はんぱである意を表わす。中途はんぱに。なまじっか。すこしばかり。
- [初出の実例]「御調度どもをいと古体になれたるが、昔様にてうるはしきを、なま、物のゆゑ知らんと思へる人、さる物要(えう)じて」(出典:源氏物語(1001‐14頃)蓬生)
- [ 4 ] 〘 名詞 〙
- ① ( 形動 ) 植物や動物が生きて生活していた時と同じであること。それらの加工していない状態をいう。また、そのもの。成熟していない状態にもいう。
- [初出の実例]「なまなる物熟したる物が目前にあまるほどあり」(出典:古活字本荘子抄(1620頃)五)
- 「真木(まき)が生(ナマ)で、一と処さへいぶって計ゐて、やうやう焚(たい)たものを」(出典:滑稽本・八笑人(1820‐49)二)
- 「生(ナマ)で食ふときは大根(だいこ)おろしにし」(出典:渋江抽斎(1916)〈森鴎外〉六二)
- ② ( 形動 ) 手を加えない自然のままの状態、もとのままの状態などを比喩的にいう。名詞の上に付いて、接頭語的にも用いる。「なま放送」「なま原稿」
- [初出の実例]「『今大恩寺前へ行く土手ぷちで、丁度いい野郎が来たから刃物でおどして引っぱいだのよ』『そいつをお生で着て居るとは、ひどい肚胸(どきょう)になったなあ』」(出典:歌舞伎・水天宮利生深川(筆売幸兵衛)(1885)序幕)
- 「生まな身を以てした己れの純粋体験から」(出典:竹沢先生と云ふ人(1924‐25)〈長与善郎〉竹沢先生の家)
- ③ ( 形動 ) 技術や経験・物事の程度などが不十分でいい加減であるさまをいう。
- [初出の実例]「此男もなまなる口上を云ふて」(出典:咄本・軽口もらいゑくぼ(1716‐36頃)四)
- 「石鹸(しゃぼん)なんぞを、つけて、剃るなあ、腕が生なんだが」(出典:草枕(1906)〈夏目漱石〉五)
- ④ 「なまえい(生酔)」の略。
- [初出の実例]「お嶋は酒に酔くづおれ、ひょろりひょろりとなまになり」(出典:浄瑠璃・心中二枚絵草紙(1706頃)下)
- ⑤ ( 形動 ) 「なまいき(生意気)」の略。
- [初出の実例]「やい与三、生(ナマ)言ふなえ」(出典:歌舞伎・与話情浮名横櫛(切られ与三)(1853)二幕)
- ⑥ 「なまビール(生━)」の略。
- [初出の実例]「『野菜サラダが出来るかね』『出来ますわ』『ぢゃ、それと、ナマを貰はうか』」(出典:黒雨集(1923)〈田中貢太郎〉蛾)
- 「生麦酒(ナマ)を三つ註文した」(出典:放浪時代(1928)〈龍胆寺雄〉二)
- ⑦ ( 「現なま」の意 ) 現金。現金を「生(しょう)」といい、それを訓読したものともいう。
- [初出の実例]「何(なん)ぢゃ、旅人の足を口合に、お足とはなまの事か」(出典:浄瑠璃・祇園女御九重錦(1760)一)
- ⑧ 生身の男女の性器。張形(はりがた)や吾妻形(あづまがた)に対して実物をいう。また、避妊具を付けない状態での性交をいう。
- [初出の実例]「長局いはんや生(なマ)においておや」(出典:雑俳・柳多留‐三五(1806))
- ⑨ ( 形動 ) 身体などが弱ってくるさまをいう。
- [初出の実例]「身躰が柔弱(ナマ)ん成ってるから」(出典:落語・西京土産(1892)〈三代目三遊亭円遊〉)
- ⑩ 録画・録音でないこと。直接その場で見たり聞いたりすること。
- [初出の実例]「映画のロッパの方が優勢で、芝居のナマの方は、喰はれてしまったのであった」(出典:苦笑風呂(1948)〈古川緑波〉映画それからそれ)
しょうシャウ【生】
- 〘 名詞 〙 ( 「しょう」は「生」の呉音 )
- ① 生まれること。せい。
- [初出の実例]「我、既に聖人の徳に依るが故に、鬼の道を免れて生を改る事を得たり」(出典:今昔物語集(1120頃か)七)
- ② 生きていること。命のあること。生存。せい。
- [初出の実例]「先づ中有と云て、生(しゃう)未だ不定ぬ程は」(出典:今昔物語集(1120頃か)三一)
- 「生は滅法の始め、終に寂滅をもって楽しみとす」(出典:謡曲・道成寺(1516頃))
- [その他の文献]〔守護国界主陀羅尼経‐五〕
- ③ いのち。この世での生命。せい。
- [初出の実例]「生ある者は必ず滅す、釈尊いまだ栴檀の煙を免かれたまはず〈大江朝綱〉」(出典:和漢朗詠集(1018頃)下)
- 「人界にしゃうをうくる者、誰かは後の名残惜しからで候べき」(出典:曾我物語(南北朝頃)七)
- [その他の文献]〔北本涅槃経‐二〕
- ④ 生命を支配する本源と考えられるもの。生気。元気。正気。
- [初出の実例]「ふりはもんくに有、もんくの生(シャウ)なき時は、品をもってす」(出典:役者論語(1776)佐渡島日記)
- ⑤ 生きもの。命あるもの。生物。
- [初出の実例]「生(しゃう)を苦しめて、目を喜ばしむるは、桀・紂が心なり」(出典:徒然草(1331頃)一二一)
- ⑥ ( 形動 ) ある物と似ていてそっくりそのままであること。ある物をそのまま実物にした感じであること。また、そういうさま。
- [初出の実例]「当所に西川とやらん生の哥のすけがあるげな」(出典:評判記・難波の㒵は伊勢の白粉(1683頃)二)
- 「目つきや口もとがおとっさんに生(セウ)だねへ」(出典:人情本・仮名文章娘節用(1831‐34)三)
- ⑦ なまのもの。もともとのもの。現金をさしていう。
- [初出の実例]「此三十目をねがはくは一角生(シャウ)で給はるが、拙者どもが勝手なり」(出典:浮世草子・好色盛衰記(1688)一)
- ⑧ 生まれ出たところ。本来の素性。
- [初出の実例]「大道で薬を売よふに、のみこみすがたをいっても、せうが入れ知恵といふものだから」(出典:洒落本・傾城買二筋道(1798)夏の床)
せい【生】
- [ 1 ] 〘 名詞 〙
- ① この世に生まれ出ること。出生。また、生きること。生命を保つこと。しょう。
- [初出の実例]「死は一心の義に向ふ処に定り、生は百慮の智を尽す中に全し」(出典:太平記(14C後)一八)
- 「この三人の大臣は、〈略〉生(セイ)を貪り死を怕れ、忠も義もなき剛弼(しれもの)なれば」(出典:読本・椿説弓張月(1807‐11)拾遺)
- [その他の文献]〔列子‐仲尼〕
- ② いのち。生命。しょう。
- [初出の実例]「みづから庖(くりや)に入りて、生を断たずは、何の忌む所かあらん」(出典:随筆・胆大小心録(1808)七二)
- ③ 生活。生活のための仕事。生業。また、産業、生産。
- [初出の実例]「彼が流竄の生を送ってゐる間」(出典:ダンテについて(1927)〈正宗白鳥〉二)
- [その他の文献]〔史記‐貨殖伝〕
- ④ 中国の伝統演劇用語で、男の主役のこと。
- [初出の実例]「立役を生(セイ)といふ」(出典:唐土奇談(1790)一)
- [ 2 ] 〘 代名詞詞 〙 自称。男子が自分を謙遜(けんそん)して用いる語。小生。
- [初出の実例]「生(セイ)義ちかごろは横浜に赴き、仏の領事館に勤め居れり」(出典:内地雑居未来之夢(1886)〈坪内逍遙〉八)
- [ 3 ] 〘 接尾語 〙 人名の下に付けて、みずからを謙遜(けんそん)する意を添える。多く手紙などで、書く本人の姓、または姓名の下に付けて用いる。
- [初出の実例]「親愛なる田川君として下に森本生(セイ)よりとあるのが何より先に眼に入った」(出典:彼岸過迄(1912)〈夏目漱石〉風呂の後)
- [ 4 ] 小説。田山花袋作。明治四一年(一九〇八)発表。明治中期の平凡な小市民家庭を描いた作者の自伝的小説。気むずかしい老母の癇癪(かんしゃく)によって起こる家庭内の新旧両世代の対立を赤裸々に描写したもの。
うまれ【生】
- 〘 名詞 〙 ( 動詞「うまれる(生)」の連用形の名詞化 )
- ① 生まれること。誕生。
- [初出の実例]「むまれよりひつじ作れば山にさる独りいぬるに人ゐて在(いま)せ〈よみ人しらず〉」(出典:拾遺和歌集(1005‐07頃か)物名・四三〇)
- ② 生まれた場所。出生地。生国。
- [初出の実例]「佐魯麻都は是れ韓の腹(ムマレ)たりと雖も、位大連(まうちぎみ)に居り」(出典:日本書紀(720)欽明五年三月(寛文版訓))
- 「問はれて名乗るもおこがましいが、産れは遠州浜松在」(出典:歌舞伎・青砥稿花紅彩画(白浪五人男)(1862)四幕)
- ③ 生まれつきの性質。天性。稟性(ひんせい)。
- [初出の実例]「不調法な生れで、面目も御座らぬ」(出典:虎寛本狂言・老武者(室町末‐近世初))
- ④ その人が生まれた環境、家柄、素性。
- [初出の実例]「悪しき僧侶は其の生来(ウマレ)の如何に高く貴くとも」(出典:狐の裁判(1884)〈井上勤訳〉八)
いき【生】
- [ 1 ] 〘 名詞 〙 ( 動詞「いく(生)」「いきる(生)」の連用形の名詞化 )
- ① 生きること。生きていること。⇔死(しに)。
- [初出の実例]「死にも生(いき)も 君がまにまと」(出典:万葉集(8C後)九・一七八五)
- ② 魚肉や野菜などの新鮮さ。転じて、態度や動作が活発でいきいきしていること。生気。勢。
- [初出の実例]「あぢのわろきふたをいれられ、いきのよからぬかづきにあふて」(出典:評判記・難波物語(1655))
- ③ 印刷で、原稿や校正刷で一度消した字をいかしてもとのままにするように指示する語。普通イキと片仮名で朱書する。
- ④ 囲碁で、目が二つ以上あって相手にとられないこと。いき石。
- [ 2 ] 〘 接頭語 〙 卑しめ罵る意を表わす。近世「いき傾城」「いき畜生」「いき盗人」などのように用いられた。
- [初出の実例]「又女房きいて、しかしか云て、あのいきぢくしゃうめがと云」(出典:天理本狂言・河原太郎(室町末‐近世初))
き【生】
- [ 1 ] 〘 接頭語 〙 ( 「いき(生)」の変化した語か )
- ① 原産のままで人手を加えてない、また精製してない意を表わす語。生(なま)。「生糸」「生漆」「生渋」「生ぶどう酒」「生蝋」「生醤油」など。
- ② 純粋でまじりけのない、新鮮な、の意を表わす語。「生娘」「生そば」「生酒」「生一本」「生まじめ」など。
- [ 2 ] 〘 名詞 〙 ( 形動 ) 本来のままの状態で、まじりけのないこと。また、そのさま。
- ① 性格や作品などが純粋であること。
- [初出の実例]「初期の作品だけに、一層まじめでもあり生(キ)で情熱的ではあったが」(出典:放浪時代(1928)〈龍胆寺雄〉二)
- ② 酒類などで、水や他の液体で薄めたり割ったりしないもの。
- [初出の実例]「考へずに生(キ)の酒を飲む」(出典:金貨(1909)〈森鴎外〉)
おわるおはる【生】
- 〘 自動詞 動 〙 上代東国方言。動詞「おう(生)」の連体形「おうる」にあたるものか。生える。
- [初出の実例]「安房峯(あはを)ろのをろ田に於波流(オハル)たはみづら引かばぬるぬる吾を言(こと)な絶え」(出典:万葉集(8C後)一四・三五〇一)
生の補助注記
一説に、「おう(生)」の連用形「おひ」に「あり」の付いた「おひあり」の変化した「おへる(生)」の東国方言ともいうが、「おう(生)」が上二段活用のため「生へる」の形の存在は疑問。
ふ【生】
- 〘 名詞 〙 草木が茂ったり、ある物を産出したりする所。名詞に付けて用いることが多い。「浅茅(あさぢ)ふ」「芝ふ」など。
- [初出の実例]「白檮(かし)の布(フ)に 横臼(よくす)を作り 横臼に 醸みし大御酒」(出典:古事記(712)中・歌謡)
なま‐し【生】
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
普及版 字通
「生」の読み・字形・画数・意味
生
常用漢字 5画
[字音] セイ・ショウ(シャウ)
[字訓] はえる・うまれる・うむ・いきる
[説文解字]
[金文]
[字形] 象形
草の生え出る形。〔説文〕六下に「むなり。艸木の生じて土上に出づるに象る」と生・進の音を以て解するが、声義の関係はない。卜辞の多生は多姓、金文の百生は百姓で、姓の意に用いる。また〔(そはく)〕に「用(もつ)て考命彌生(びせい)ならんことを求む」とあるように、生命の義に用いる。〔鼎(こつてい)〕の「生(きせいは)」の生をの形に作り、目の部分は種の形で、種の発芽の状を示す。生は発芽生成の象を示す字である。すべて新しい生命のおこることをいう。
[訓義]
1. はえる、うまれる、うまれでる、あらわれる、うむ。
2. いきる、いかす、いきもの、いのち。
3. 生まれたまま、なま。
4. おいる、そだつ、おこる、なる。
5. たみ、ひと、なりわい。
6. 性と通じ、さが。
7. 立役。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕生 ナル・ウマル・イク・スズシ・イヅ・ウム・オフ・ナス・イケリ・ヒオコス・ナル
[部首]
〔説文〕〔玉〕に・(産)・(隆)・・の五字を属する。・は草木の象、・は生子儀礼に関する字である。
[声系]
〔説文〕に生声として牲・旌・・・性・姓など十一字を収める。卜文・金文に生を姓の意に用いることが多い。
[語系]
生sheng、姓・性siengは声が近い。姓・性は生来のもので、生の声義を承ける。腥syengも生肉の意。(進)tzienは、生の声義において関するところはない。
[熟語]
生涯▶・生衣▶・生意▶・生育▶・生員▶・生翳▶・生煙▶・生花▶・生果▶・生介▶・生外▶・生▶・生獲▶・生活▶・生肝▶・生監▶・生還▶・生気▶・生▶・生機▶・生客▶・生魚▶・生姜▶・生▶・生業▶・生禽▶・生擒▶・生駒▶・生計▶・生訣▶・生月▶・生絹▶・生▶・生言▶・生語▶・生口▶・生拘▶・生硬▶・生壙▶・生剋▶・生穀▶・生魂▶・生妻▶・生菜▶・生在▶・生殺▶・生産▶・生死▶・生子▶・生糸▶・生祀▶・生姿▶・生師▶・生紙▶・生歯▶・生資▶・生事▶・生時▶・生識▶・生質▶・生日▶・生者▶・生手▶・生受▶・生臭▶・生渋▶・生熟▶・生出▶・生殉▶・生書▶・生小▶・生色▶・生殖▶・生心▶・生身▶・生辰▶・生人▶・生芻▶・生生▶・生世▶・生成▶・生性▶・生鮮▶・生前▶・生疎▶・生憎▶・生瘡▶・生▶・生蔵▶・生息▶・生存▶・生態▶・生体▶・生胎▶・生啖▶・生知▶・生致▶・生疔▶・生朝▶・生長▶・生鉄▶・生田▶・生徒▶・生動▶・生獰▶・生得▶・生年▶・生魄▶・生馬▶・生帛▶・生搏▶・生縛▶・生▶・生碑▶・生阜▶・生俘▶・生覆▶・生風▶・生物▶・生平▶・生別▶・生捕▶・生母▶・生放▶・生謀▶・生木▶・生民▶・生務▶・生命▶・生滅▶・生面▶・生養▶・生来▶・生理▶・生離▶・生慮▶・生類▶・生霊▶・生冷▶・生黎▶・生路▶
[下接語]
一生・生・鬱生・永生・衛生・園生・往生・化生・回生・学生・寒生・寄生・窮生・共生・狂生・教生・愚生・群生・原生・孤生・互生・寤生・好生・更生・幸生・厚生・後生・今生・混生・再生・済生・殺生・残生・史生・死生・資生・自生・滋生・七生・湿生・写生・儒生・終生・衆生・塾生・出生・所生・初生・書生・諸生・小生・植生・殖生・新生・人生・水生・摂生・先生・全生・前生・生・双生・早生・蒼生・簇生・叢生・俗生・族生・続生・存生・他生・多生・対生・胎生・誕生・治生・畜生・長生・天生・転生・倒生・偸生・同生・派生・発生・半生・生・未生・密生・民生・門生・野生・友生・余生・幼生・養生・卵生・利生・陸生・両生・寮生・老生
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
生
しょう
sheng
中国演劇の役柄の一つ。老生 (長いひげをつけた大人役) ,小生 (二枚目役) ,武生 (武人役) ,文武老生 (老生と武生を兼ねた役柄) から成る。老生が主演する劇を老生劇といい,京劇の主流である。豪快な程長庚,洗練された譚しん培はともに老生の祖といわれ,京劇の祖でもある。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
生
木・火・土・金・水で成り立つ五行において、一方が、もう一方を助ける関係のことを指す。木は火を生じ、火は土を生じ、土は金を生じ、金は水を生じ、水は木を生じる。
出典 占い学校 アカデメイア・カレッジ占い用語集について 情報
世界大百科事典(旧版)内の生の言及
【仏教】より
…また欧米の宗教活動は,日本から伝わった禅,スリランカの[大菩提会](だいぼだいかい),およびチベット人移民によるものがおもなものである。
[教祖――釈迦]
釈迦はヒマラヤ山麓のカピラバストゥを都とする釈迦族の王子として生まれたが,29歳のとき,人生の苦悩からの解脱を求めて出家し,6年苦行の後,35歳にして,マガダ国ガヤー城郊外において菩提樹下で禅定に入り,苦悩の起こる原因と,その克服に関する縁起の理を悟ってブッダ(〈悟れる者〉の意)となった(成道(じようどう))。その後,ワーラーナシー郊外のサールナート(鹿野苑(ろくやおん))において,もと修行仲間だった5人の修行者を相手に,自ら悟った真理(法)を説き,弟子とした(初転法輪(しよてんぼうりん))。…
【死】より
…
【生物における死】
死とは,生体系の秩序ある制御された形態と機能が崩壊することである。本来は生物個体が生命を失うことの概念であるが,種・個体群や器官,組織,細胞,原形質などの系についても考えられている。…
【京劇】より
…西皮は,北曲系統の陝西の秦腔(しんこう)が湖北に伝わって南方化したものだといわれ,道光年間(1821‐50)初年には,それまで二黄を主用していた徽班(安徽人の劇団)が,この西皮をも併用することによって,〈皮黄戯〉すなわち京劇がその基礎を確立した。さらにそのうえに,江蘇に発生し長年主流の座をしめてきた[崑曲](こんきよく)や,秦腔系の梆子(ほうし),弋陽腔(よくようこう)の系統をひく京腔など,多くの先行伝統劇種の様式や曲調の長所をも吸収して飛躍的に成長し,劇界の覇者となるに至った。北京の徽班は名優を輩出したが,中でも創成期に活躍した程長庚(ていちようこう)は,皮黄戯の鼻祖ともいわれる。…
※「生」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」