普及版 字通 「書(漢字)」の読み・字形・画数・意味
書
常用漢字 10画
[字訓] ふみ・かく
[説文解字]
[金文]
[字形] 会意
聿(いつ)+(者)。〔説文〕三下に「(あら)はすなり」と書・の畳韻を以て訓し、(しや)声とする。聿は筆、が書そのものに外ならぬ形であるから、会意字である。は遮されている曰(えつ)。曰は呪符を収めた器。曰の上は、小枝を交え、土をかけた形で、曰を土中に埋める意。古代の聚落には、おおむね馬形にお土居を作って守ったが、そのお土居中に書をおいて呪禁とした。そのお土居を(と)(かき)といい、その呪禁としてしるしたものを書という。のち、ひろく書冊・文字をいう。
[訓義]
1. かく、しるす、呪禁としてしるした神聖な文字。
2. ふみ、書冊、文章。
3. 文字、かきかた、筆跡。
4. てがみ、たより。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕書 カク・シルス・フミ・ノブ 〔字鏡集〕書 シルス・カク・フミ・ノブ・アラハス
[語系]
書の古訓に「如なり。なり。庶なり。舒なり」のように、声の近い字を以て解するものが多い。書sjia、如njia、庶sjia、舒sjiaは声の近い字であるが、庶が(諸)と声義が近いほかは、直接の関係はない。は書を竹帛に著わすことをいう。声と庶の声とは声近く、そのため文字の構成においても互易することがあり、庶は鍋で炊く意であるから、遮するものは、煮るは庶でなければならぬ。
[熟語]
書案▶・書衣▶・書帷▶・書意▶・書▶・書院▶・書謁▶・書押▶・書屋▶・書可▶・書価▶・書家▶・書画▶・書▶・書懐▶・書閣▶・書格▶・書学▶・書額▶・書函▶・書▶・書簡▶・書柬▶・書館▶・書巻▶・書眼▶・書几▶・書記▶・書櫃▶・書客▶・書▶・書魚▶・書篋▶・書業▶・書局▶・書具▶・書空▶・書窟▶・書契▶・書計▶・書啓▶・書芸▶・書檄▶・書剣▶・書券▶・書硯▶・書戸▶・書庫▶・書賈▶・書後▶・書口▶・書工▶・書功▶・書香▶・書▶・書佐▶・書差▶・書斎▶・書策▶・書冊▶・書筴▶・書札▶・書算▶・書子▶・書刺▶・書師▶・書笥▶・書肆▶・書辞▶・書室▶・書蝨▶・書写▶・書社▶・書手▶・書塾▶・書術▶・書署▶・書抄▶・書城▶・書場▶・書信▶・書紳▶・書人▶・書生▶・書跡▶・書籍▶・書尺▶・書迹▶・書節▶・書簽▶・書籤▶・書▶・書属▶・書体▶・書堆▶・書痴▶・書致▶・書帙▶・書廚▶・書鎮▶・書呈▶・書滴▶・書典▶・書塡▶・書田▶・書伝▶・書殿▶・書蠹▶・書刀▶・書筒▶・書堂▶・書道▶・書▶・書牘▶・書脳▶・書▶・書▶・書版▶・書尾▶・書癖▶・書舗▶・書簿▶・書棚▶・書法▶・書坊▶・書房▶・書目▶・書物▶・書問▶・書傭▶・書吏▶・書糧▶・書林▶・書楼▶・書▶
[下接語]
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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報