喧しい(読み)ヤカマシイ

デジタル大辞泉 「喧しい」の意味・読み・例文・類語

やかまし・い【×喧しい】

[形][文]やかま・し[シク]
1 声や物音などが騒がしい。うるさく、不快である。「工事現場の―・い音」
2 いろいろの人が話題にして騒がしい。また、評判が高い。「世間が―・い」
3 こまごまとしていて、めんどうくさい。また、小言が多くてわずらわしい。「何事にも―・い人」「書類の手続きが―・い」
4 きびしい。「しつけに―・い家庭」「規則が―・い」
5 好みなどが気むずかしい。「食べ物に―・い人」
→煩うるさい[用法]
[派生]やかましがる[動ラ五]やかましげ[形動]やかましさ[名]
[類語](1)うるさい・騒騒しい・騒がしい・かまびすしい・かしましい・にぎやか・口うるさい・口やかましい・小やかましい・騒然・喧騒・喧喧囂囂けんけんごうごう・けたたましい・やいのやいの・ああ言えばこう言う・揚げ足を取る・あげつらう・言いたい放題・言い立てる・うるさ型・鸚鵡おうむ返し・かき口説く・がたがた・がみがみ・くそみそ・くだくだ・ぐだぐだ・くだくだしい・口が減らない・口が悪い・口汚い・口さがない・口幅ったい・口任せ・くどい・くどくど・くどくどしい・クレーマー・けちを付ける・口角泡を飛ばす・小うるさい・ごてごて・懇懇・嘖嘖さくさく・舌長・しちくどい・四の五の・重箱の隅をつつく・重箱の隅を楊枝ようじでほじくる・諄諄じゅんじゅん・針小棒大・ずけずけ・ずばずば・たらたら・ちくちく・喋喋ちょうちょう・丁丁発止・つべこべ・滔滔とうとう・どうのこうの・とやかく・なんのかの・ねちねち・ねっちり・ぶすぶす・ぶつくさ・ぶつぶつ・べちゃくちゃ・ぺちゃくちゃ・ぼろくそ・まくし立てる・回りくどい・耳に胼胝たこができる・蒸し返す・やいやい・やかまし屋・催促がましい・せつく・迫る・要求する・強請する・強迫する・強談ごうだんする・催促する・催告する・責め立てる・せがみ立てる・急き立てる・急かせる・尻を叩く・矢の催促・目まぐるしい・忙しい・急・せわしい・せわしない・気ぜわしい・慌ただしい・きりきり舞い・東奔西走・てんてこ舞い・多忙・繁忙・繁多・繁劇・多事多端・多用・繁用・席の暖まる暇いとまもない・猫の手も借りたい・そそくさ・せかせか・性急・拙速・多端・忙殺・怱忙そうぼう・倥偬こうそう・怱怱そうそう・大忙し・取り紛れる・手が塞がる・目が回る・応接に暇いとまがない・心急せく・あくせく・こせこせ・ばたばた・せっかち・あたふた・気早・気早い・大わらわ・貧乏暇無し・甲斐甲斐かいがいしい・そわそわ・右往左往・慌てふためく・動き回る・ちょこまか・うそうそ・倉卒・押せ押せ・てんやわんや・ちゃかちゃか・浮き腰・もじもじ・もぞもぞ・まごまご・うろうろ・うろちょろ・おたおた・ふわふわ・ふらふら・頓狂・さっさ・浮つく・きょろきょろ・きょときょと・軽軽しい・軽軽けいけい・軽挙・軽挙妄動・そそっかしい・軽はずみ・手当たり次第・書き入れ時・立て込む/(3)世話・煩雑・面倒めんどう・厄介・手数てかず・てすう・複雑・煩瑣はんさ・難しい・うるさい・煩わしい・面倒臭い・ややこしい・くだくだしい・うっとうしい・こうるさい・気詰まり・しち面倒・しち面倒臭い・難儀・煩多・錯雑・錯綜さくそう・しち難しい・入り組んだ・込み入った・手が込んだ・気が重い・気が進まない・気乗り薄・うんざり・億劫おっくう・渋る・投げ遣り・大儀・懶惰らんだ・横着・怠慢・怠惰・不精・懈怠けたい・世話が焼ける・手が掛かる・冗長・繁簡・ごたごた・もつれる・入り乱れる・紛糾・ごっちゃ・乱雑・雑然

かま‐びすし・い【×喧しい/×囂しい】

[形][文]かまびす・し[シク]《古くク活用であったものが、中世初期ごろからシク活用として用いられたもの》やかましい。かしましい。「―・い蝉せみの鳴き声」「世間の声があれこれと―・い」
「波の音常に―・しく潮、風ことに激し」〈方丈記〉
[派生]かまびすしさ[名]
[類語]うるさい・やかましい・騒騒しい・騒がしい・かしましい・にぎやか・口うるさい・口やかましい・小やかましい・騒然・喧騒・喧喧囂囂けんけんごうごう・けたたましい

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精選版 日本国語大辞典 「喧しい」の意味・読み・例文・類語

やかまし・い【喧】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]やかまし 〘 形容詞シク活用 〙
  2. ① 音や声などが大きかったり、多く入り交じったりして、神経をいらだたせる。騒がしい。
    1. [初出の実例]「をのをのは何をやかましく申さるるぞ」(出典:評判記・色道大鏡(1678)五)
  3. ② こまごまとした感じで、煩わしい。めんどうである。
    1. [初出の実例]「九月の紋日の御世話をやかましう思召しての事と」(出典:浮世草子・傾城禁短気(1711)五)
  4. ③ 小言や無駄口などが多く、聞いて煩わしく感じる。
    1. [初出の実例]「はてやかましい。此忠兵衛をそれ程たはけと思やるか」(出典:浄瑠璃・冥途の飛脚(1711頃)中)
  5. ④ 形式にとらわれている。理屈っぽい。
    1. [初出の実例]「わちきなんざア十三のとき北廊(なか)でひろめをしてやかましい合しゅにひきまはされて」(出典:安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉二)
  6. ⑤ 厳しい。厳格である。
    1. [初出の実例]「内においてどのやうにやかましく申ても、折屈(をりかがみ)が直りませぬ」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)二)
  7. ⑥ 盛んに話題にされる。評判が高い。
    1. [初出の実例]「大分評判もやかましいから、世界中にひろまるに違ひない」(出典:露団々(1889)〈幸田露伴〉八)

喧しいの派生語

やかまし‐が・る
  1. 〘 他動詞 ラ行五(四) 〙

喧しいの派生語

やかまし‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

喧しいの派生語

やかまし‐さ
  1. 〘 名詞 〙

かま‐びすし・い【囂・喧】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]かまびすし 〘 形容詞シク活用 〙 ( 古くはク活用。鎌倉初期ごろからシク活用があらわれたらしい。→かまびすし )
  2. ① (音や声が)やかましい。さわがしい。かしましい。かまみすし。
    1. [初出の実例]「波の音、常にかまびすしく、しほ風ことにはげし」(出典:方丈記(1212))
    2. 「先般来名古屋にて松平良七の松平慶承が公判を開かれしに、一般の評判囂すしく」(出典:東京日日新聞‐明治一六年(1883)八月三日)
  3. ② =かまびすし(囂)②

囂しいの語誌

ク活用の「かまびすし」は元来は漢文訓読語で、中古の和文では「かしがまし」が用いられた。中世以後も主に文語的文体の中で使われ、それに対応する口語は、中世では「かしまし」、近世では「やかまし」「さわがし」であった。

囂しいの派生語

かまびすし‐さ
  1. 〘 名詞 〙

かま‐びす・し【囂・喧】

  1. 〘 形容詞ク活用 〙
  2. ① =かまびすしい(囂)①
    1. [初出の実例]「かまびすくすだきし虫も声やみていまは嵐の音ぞはげしき」(出典:為相本曾丹集(11C初か))
  3. ② 困窮するさまをいう。〔和訓栞(1777‐1862)〕

囂しの語誌

→「かまびすしい」の語誌


かま‐びすし【囂・喧】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙 ⇒かまびすしい(囂)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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