熟(読み)ツクヅク

デジタル大辞泉 「熟」の意味・読み・例文・類語

つく‐づく【▽熟】

[副]
1 物事を、静かに深く考えたり、注意深く観察したりするさま。よくよく。じっくり。「寝た子の顔を熟(と)眺める」「熟(と)将来を考える」
2 物事を痛切に感じるさま。しんから。しみじみ。「熟(と)自分が嫌になる」「社会の厳しさを熟(と)感じる」
3 もの寂しく、ぼんやりしているさま。つくねん。
「―と臥したるにもやるかたなき心地すれば」〈源・紅葉賀〉
[類語](1)しげしげ・じっくり・よくよく・くれぐれ・念入り・入念・とくと・とっくり・心して・細心・丹念・克明・周到・みっしり・みっちり・つらつら・まじまじ・じっと・じろじろ・じろり・きょろり・ぎょろり・きょときょと・きょろきょろ・ぎょろぎょろ・はた・きっと・はった・明視・がん見み・熟覧・細見・嘱目・瞠若どうじゃく・瞠目どうもく・矯ためつ眇すがめつ・鵜うの目鷹たかの目・蚤のみ取り眼まなこ・視一視・目する・見入る・見張る・見澄ます・目を凝らす・注目・虎視・虎視眈眈たんたん・注視・刮目かつもく・目配り・凝視・目撃・着目・着眼・直視・正視・見る・眺める・見遣る・見詰める・見据える・睨にらむ・目に留まる・目を留める・目を配る・目を注ぐ・目を付ける・目を向ける・目をくれる・視線を注ぐ・目を遣る・目にする・目を据える・瞳を凝らす・瞳を据える・目を奪われる・目を輝かす・目を光らす・目を転ずる・目を向ける・目が行く・目を皿にする/(2)しみじみ・切切・痛切・切実・深刻・ひしひし・じいん・心から・切せつ・びんびん・哀切・哀れ・悲しい・物悲しい・うら悲しい・せつない・つらい・痛ましい・悲愴ひそう・悲痛・悲傷・沈痛・もの憂い・苦しい・憂うい・耐えがたい・しんどい・苦痛・やりきれない・たまらない・遣やる瀬ない・断腸の思い・胸を痛める・胸が痛む・胸が塞がる・無性に・やたら・むやみ・みだり・むやみやたら・めったやたら・めった・やみくも・あまり・無下に・後先なし・無謀・無鉄砲・盲めくら滅法・盲目的・後先見ず・向こう見ず・命知らず・破れかぶれ・やけ・自暴自棄・ふてくされる・やけくそ・やけっぱち・自棄・捨て鉢・八方破れ・無軌道・放埒ほうらつ・放縦・放逸・奔放・野放図・勝手次第・好き勝手・ほしいまま・つらつら・心しんから・心が動く・こよなく・ぞっこん・度外れ・めっぽう・途方もない・途轍とてつもない・桁違い・過度・すごく・ひどい・はなはだ・この上ない・とても・特別・ことさら・ひたすら・けだるい・アンニュイ・胸が裂ける・胸が張り裂ける・胸がつかえる・胸が潰れる・胸がつまる・気を揉む・重苦しい・滅入る・気遣わしい・塞ぐ・塞ぎ込む・消沈・しょげる・しょげ返る・沈む・憂鬱・憂愁・沈鬱・メランコリー・鬱・気鬱・気塞ぎ・鬱鬱・陰鬱・暗鬱・鬱屈・鬱結・鬱気うっき・鬱悶うつもん・鬱積・抑鬱・憂さ・鬱陶しい・悶悶もんもん・行き過ぎ・桁外れ・段違い・格段・断然・極端・ウルトラ・スーパー・余り・あんまり・法外・過分・過大・分外・過当・滅相もない・滅茶めちゃ・滅茶めっちゃ・無茶・滅茶滅茶めちゃめちゃ・滅茶めちゃ苦茶・無茶苦茶・突拍子もない・とんでもない・恐るべき・並外れ・筆舌に尽くしがたい・至極・破格・べらぼう・度が過ぎる

つら‐つら【▽熟/▽熟々/×倩】

[副]念を入れて物事を考えたり、見たりするさま。よくよく。つくづく。「―考えてみるに」
[類語]つくづく・しげしげ・じっくり・よくよく・くれぐれ・念入り・入念・とくと・とっくり・心して・細心・丹念・克明・周到・みっしり・みっちり・無性に・やたら・むやみ・みだり・むやみやたら・めったやたら・めった・やみくも・あまり・無下に・後先なし・無謀・無鉄砲・盲めくら滅法・盲目的・後先見ず・向こう見ず・命知らず・破れかぶれ・やけ・自暴自棄・ふてくされる・やけくそ・やけっぱち・自棄・捨て鉢・八方破れ・無軌道・放埒ほうらつ・放縦・放逸・奔放・野放図・勝手次第・好き勝手・ほしいまま・切実・切切・痛切・ひしひし・しみじみ・心こころから・心しんから・心が動く・こよなく・ぞっこん・じいん・度外れ・めっぽう・途方もない・途轍とてつもない・桁違い・過度・すごく・ひどい・はなはだ・この上ない・とても・特別・ことさら・ひたすら・行き過ぎ・桁外れ・段違い・格段・断然・極端・ウルトラ・スーパー・余り・あんまり・法外・過分・過大・分外・過当・滅相もない・滅茶めちゃ・滅茶めっちゃ・無茶・滅茶滅茶めちゃめちゃ・滅茶めちゃ苦茶・無茶苦茶・突拍子もない・とんでもない・恐るべき・並外れ・筆舌に尽くしがたい・至極・破格・べらぼう・度が過ぎる

じゅく【熟】[漢字項目]

[音]ジュク(呉) [訓]うれる にる にえる なれる こなれる つらつら
[学習漢字]6年
1 よく煮る。煮える。「半熟」
2 果物や作物などがうれる。十分に成長する。「熟柿じゅくし/完熟・成熟・早熟・晩熟・豊熟・爛熟らんじゅく」
3 物事に十分なれる。「熟達・熟練/円熟・慣熟・習熟・老熟」
4 十分に。よくよく。「熟考・熟視・熟睡・熟読・熟慮」
[難読]熟寝うまい・晩熟おくて・熟なれ鮨ずし・熟蝦夷にきえみし

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精選版 日本国語大辞典 「熟」の意味・読み・例文・類語

こなし【熟】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「こなす(熟)」の連用形の名詞化 )
  2. ① こなすこと。細かに砕くこと。また、そのもの。
    1. [初出の実例]「夕月や一つ打蚊に又ひとつ〈米仲〉 麦のこなしにむせる旅人〈亀成〉」(出典:俳諧・江戸新八百韻(1756))
  3. ② 表現をわかりやすいものにすること。かみくだいて説明すること。
    1. [初出の実例]「我当時の流行をうかがひ侍るにも、言(ことば)の平懐(コナシ)なるをかつてきらひ給はず」(出典:俳諧・旅寝論(1699))
  4. ③ 体、また、身につけるものの取り扱い方。立ち居振舞いや手さばき。
    1. [初出の実例]「ぢがみふさふさいしゃうのこなし、心りはつで道中よふて」(出典:浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(1712頃)相の山)
    2. 「体の動作(コナシ)からして疲切ったやうにガッカリして居る」(出典:青春(1905‐06)〈小栗風葉〉秋)
  5. ④ 江戸時代の遊里語で、その場にふさわしいとりなし。上手な取り扱い方。さばき。座配。
    1. [初出の実例]「こなし 男女共に、よくとり入て、心のままにうけひく貌(かたち)をいふ。麦をこなすなどいふにかよふ詞(ことば)也」(出典:評判記・色道大鏡(1678)一)
  6. ⑤ 歌舞伎で、俳優が台詞によらず、主として動作で心理を表現する演技。
    1. [初出の実例]「瀬平いろいろ思入有。用水手桶の水にて水鏡を見る。無念のこなし」(出典:歌舞伎・幼稚子敵討(1753)二)
  7. ⑥ いじめること。つらい目にあわせること。〔日葡辞書(1603‐04)〕

こなれ【熟】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「こなれる(熟)」の連用形の名詞化 ) こなれること。なれまじること。消化。
    1. [初出の実例]「早く飯を食ふ様にさせ度(たい)と、柔けへ消化(コナレ)の良い物で養って遣るのだらう」(出典:落語・京阪見物(1894)〈三代目春風亭柳枝〉)

じゅく【熟】

  1. 〘 名詞 〙 熟した柿をいう女房詞。熟柿(じゅくし)。
    1. [初出の実例]「おか殿よりかき、しゆくまいる」(出典:御湯殿上日記‐文明九年(1477)九月二一日)

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普及版 字通 「熟」の読み・字形・画数・意味

熟
常用漢字 15画

[字音] ジュク
[字訓] にる・うれる

[字形] 形声
声符は孰(じゆく)。孰は熟の初文。〔説文〕に収めず、古くは孰を用いた。のち烹(ほうじん)のことだけでなく、すべて醇熟することをいう。

[訓義]
1. にる、にえる、あつい。
2. なる、みのる、うむ、うれる。
3. なれる、しあがる。
4. よくよく、つらつら。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕熟 伊留(いる)、、尓留(にる)、、太礼留(たれる) 〔和名抄〕熟 保曾知(ほぞち) 〔名義抄〕熟 アマク・ムマク・ムマシ・ツマビラカニ・ツバビラカニ・ミツク・ヤム・ツラツラ・ウク・ツヒニ・ウム・コマヤカニ・ナル・クハシ・ネル・アマネシ・ニユル・カシク 〔字鏡集〕熟 タシカナリ・ウム・ニル・イカンゾ・アマネシ・ツラツラ・イル・ツヒニ・ツバビラカニ・アマヤク・ヤム・ネル・ヤル・ウク・カナラズ・アマシ・ツツフ・ムホシ・カシク・コマヤカニ・クハシ・ミツク・ニエル・ヨシ*語彙は孰字条参照。

[熟語]
熟▶・熟衣▶・熟衍▶・熟臥▶・熟嫻▶・熟観▶・熟玩▶・熟議▶・熟客▶・熟金▶・熟計▶・熟結▶・熟研▶・熟絹▶・熟▶・熟戸▶・熟顧▶・熟歳▶・熟察▶・熟視▶・熟思▶・熟紙▶・熟識▶・熟悉▶・熟手▶・熟誦▶・熟食▶・熟人▶・熟酔▶・熟睡▶・熟精▶・熟達▶・熟脱▶・熟地▶・熟知▶・熟籌▶・熟田▶・熟図▶・熟套▶・熟読▶・熟念▶・熟▶・熟寐▶・熟眠▶・熟友▶・熟落▶・熟覧▶・熟慮▶・熟練▶・熟話▶・熟滑▶・熟慣▶
[下接語]
円熟・果熟・機熟・黄熟・歳熟・手熟・酒熟・収熟・秋熟・習熟・純熟・稔熟・炊熟・睡熟・成熟・精熟・早熟・大熟・田熟・登熟・麦熟・半熟・飯熟・繁熟・晩熟・熟・不熟・豊熟・未熟・爛熟・練熟・老熟

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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